114 posts categorized "書籍・雑誌"

November 09, 2009

今週読んだ本(11/2-11/8)

■『戦略の不条理』:★★★★☆ 10/30-11/6
 なぜ合理的な戦略がうまく行かないのか、従来物理的側面を中心に一面からのみで語られがちであった戦略論をキュービックストラテジーの観点から見つめなおそうとしている。合理的な戦略でありながら不条理にも戦略がうまくいかない理由をクラウセヴィッツ、リデルハート、孫子ら過去の軍事戦略家達の行動・著作を読み解きながらそれらの戦略を物理的側面、心理的側面、知性的側面からの分析を試みる。事例は軍事戦略のものだが、経営戦略に読み替えても通用する。
 

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November 02, 2009

今週読んだ本(10/26-11/1)

今週は不作でした。なんか毎日やたら眠たくて往復の電車でついzzz。読書が進みませぬ。

■『頭が良くなる思考法』:★★☆☆☆ 10/26-10/27
 他者の思考法を「ワザ化」するというコンセプトは良いのだが、著者なりにワザ化した弁証法なり、についてもうちょっと突っ込んだ解説が欲しい。


■『僕らの頭脳の鍛え方』:★★★☆☆ 10/27-10/30
 知の巨人同士の対談、ということで知的生産術系の本好きの方なら思わず買ってしまいそうな本なのだが、対談自体はそんなに突っ込んだものでもなく、書籍リスト以上の付加価値はそれほど感じられなかった。
 今をときめく勝間和代への二人の評価が面白い。

 こうして教養人のブックリストを見ると、俺って教養書読んでないなあ、と。本書の指摘にあったように「誰もが知っているけど、中身は大半の人が読んでない」という『古事記』『日本書紀』の現代語訳を早速オーダーしました。


■『天下人の失敗学』:★★☆☆☆ 10/29-10/30
 企画、タイトルは売れ筋をおさえていてマーケティング的にはかなり良い本だと思うのだが、中身は案外薄っぺらい。天下人を織田信長、明智光秀、豊臣秀吉、徳川家康の4タイプに分けるのだが、光秀を他3人の天下人と並べるのはいかにも強引だし(分かりやすく戦国限定にするためにしょうがないとは思うけど)、4つのタイプ分けのロジックの裏付けが弱く、実際に武将の分類も根拠が弱い。

 もうちょっと煮詰めて、しっかりネタ集めすればいい本になると思うんだけど、ちょっと雑な仕事だなぁと感じました。

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October 26, 2009

今週読んだ本(10/19-10/25)

■『戦略的収益費用マネジメント』:★★★☆☆ 10/5-10/22
 結局のところTDABCのメリットは何なのだろうか?時間概念(Time Driven)ベースのABCとすることで、既存のABCのデメリットをカバーし、メリットも述べられているのだが、その理由付けが結局すっきり理解できない。

 時間当たりの費用と収益を認識して、リソースの配分意思決定を行うという流れは正しいと思うのだが、何か消化不良な本だった。


■『戦略サファリ』:★★★★☆ 9/29-10/23
 経営戦略論の概観を俯瞰するのに良い。タイトル通りサファリパークさながらに色々な動物(戦略論の学派)は楽しめたが、あくまで概観を楽しめるに過ぎない。

 もう少しこなれた訳文と、各学派の流れがまとまっているとさらに理解しやすくなると思うのだが。


■『実践 老荘思想』:★★★★☆ 10/9-10/20
 最近禅とか、老荘思想とかに惹かれるんですよねえ。私は一度読み出すと同じような本を何冊も買ってしまうので、「おお」と言うほどの発見はありませんでしたが、守屋氏の本ですし安心して読めました。

 この境地に達するのは何年先のことかな。。いや、そもそもこの境地にたどり着けるのか俺は・・


■『国家と神とマルクス』:★★★★☆ 10/21-10/26
 相変わらず博識ぶりには驚かされるばかり。氏の思想的な背景にはキリスト教があり、マルクスがあり、国家があり、それをバックボーンとして世の東西の知を咀嚼してしまう知性に感服。
 ただとにかくその教養の深さに圧倒されてしまう一方、何かこう新しいテーマが欲しいと思ってしまう。これは既存の単行本を文庫化した本だし、氏の精力的な活動ぶりは本屋に行けばすぐわかるのだが。。

 「絶対的なものはある。ただしそれは複数ある」こういう物も見方は大切ですね。残念ながら私には日本という国家が絶対的な物とは感じられませんが。

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October 20, 2009

今週読んだ本(10/12-10/18)

■『TOCスループット会計』:★★★★☆ 10/9-10/13
 従来のコストワールドの原価計算/ABCから、スループットワールドのTOCへの案内書。エッセンスはTOC理論の本家ゴールドラット博士が書いたベストセラーの『ザ・ゴール』と同じなのだが、同書は小説仕立てで冗長かつ訳が分かりづらかったので、TOC理論自体を学習したい場合には、こちらの方がお勧め。

 これを導入するに当たっての最大の難関は、やはり「意識のパラダイムシフト」だろう。じっくり現場レベルにまで理解を深めてから導入しないと、いたずらに混乱を招く羽目となるだろう。

 ちょっと気になるのは、TOC理論の限界について。TOCの難点というと「短視眼になる」という批判が多いのだが、むしろTOCが前提にしているのは需要>供給の状況においての適切はリソース配分に限定されていることにあると思う。むしろ現在のような需要<供給の状態においてTの資源配分に役立つ理論が欲しい。


■『職業としての学問』:★★★☆☆ 10/9-10/13
 新訳というか(著者は現代訳という)著者もあとがきで述べているように、かなり噛み砕いた訳をしている。職業としての「学問」だけでなく、仕事全般に通じる話になるようにうまく訳している。
 世界に新しい光を射すのが学問ならば、仕事は世界に何をもたらすのか?そう自問せずにはいられない。

 「仕事は大半が雑務、そこを手を抜いてはいけない。」
 うーん、実際そうなんだけどね。頭では分かるんだけど、雑務というか前向きになれない仕事ばかりで嫌になっている今日この頃。


■『TOC思考プロセス』:★★★★☆ 10/13-10/14
 ケースが豊富でTOCの思考プロセスの適用事例を学ぶのに良い。TOC思考プロセスといっても特に難しく考えることはなく、簡単に言うと現状を正しく理解すること、因果関係を正しく理解すること、ボトルネックを発見し解消すること、を繰り返すだけ。
 とはいえ、理屈の話が通じる相手ばかりでもないので、利害関係者全員に意識のパラダイムシフトを起こしてもらうことが一番大変なのは変わらないのですが。。

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October 15, 2009

今週読んだ本(10/5-10/11)

■『ナポレオン・ヒルの哲学を読み解く52章』:★★☆☆☆ 9/16-10/7
 ナポレオン・ヒルの哲学については、別な本の方が分かりやすい。むしろ他の本の方がナポレオン・ヒルの哲学について構造的に解説されており、氏の哲学を学びたい人にはそちらをお勧めする。(解説本じゃなくて、本人の本でも十分分かりやすい。)

 他のヒル本を読んでしまっているからだろうか、なんか特に感銘を受けることもなく、また今後のアクションに繋げていけるための方策が述べられているわけでもなく、いずれにしても中途半端な本。
 ワタミの渡邊さんの帯推薦にやられました。


■『10大戦国大名の実力』:★★☆☆☆ 9/29-10/2
 うーん、それなりに調べられていて素人の域は超えているものの、何かこうプロの書き手が書いた感じがしないのはなぜだろう・・・
 この辺の歴史好きの人には特に目新しい発見もなく、面白くないかも。


■『クラウド・コンピューティング仕事術』:★★☆☆☆ 10/2-10/6
 仕事術というかクラウド的に使えるツール群の紹介があるだけで、目新しい術があるわけではない。別にこの本ならではの仕事術はない。○○Hacks関係の本の方が面白いです。


■『エコノミストを格付けする』:★★☆☆☆ 10/7-10/9
 中谷巌とか竹中平蔵とかの御用学者はバッサリですな。というこの人はどうなんだろうと思ってしまうが。紹介したエコノミストの著作を掘り起こして論理一貫性を追うのもいいけど、もう一歩踏み込んで欲しいな。
 クルーグマンやグリーンスパンといった著名エコノミスト・政策担当者がバッサリ切られている一方で、世間的にはあまりメジャーとは言えない小野某らに高評価を与えている点が興味深い。

 一発当てた後はサッパリで、過去の遺産で食いつないでいるエコノミストも大勢いるので、こういう定期的な評価があるのは悪くない。まあ個人の主観が入っているし、評価されたエコノミストからの反論の声も大きくないところをみると評価の権威はまるでないとは思うが。


■『バランススコアカード導入ハンドブック』:★★★★☆ 10/5
 ちょっと情報が古いものの、バランススコアカード導入のために必要な情報がまとまっていて良い。もうなくなってしまったが、何気にべリングはいい本書く。

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October 05, 2009

今週読んだ本(9/28-10/4)

 なんか最近疲れ気味。電車で本読んでるとすぐ落ちてしまう・・・まあそれでも他に読了した本はあるのだが、書く気力がないのでこれだけ。

■『禅的生活』:★★☆☆☆ 9/28
 なんか詰め込みすぎで、読みにくい。目的にもよるけど、これなら先週読んだ『道元「禅」の言葉』とかの方が禅の世界観が分かりやすい。

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September 28, 2009

今週読んだ本(9/14-9/27)

 今週は連休もあったので2週分。でもあんまり読んでない。

■『道元「禅」の言葉』:★★★★★ 9/11-9/17
 禅、その境地の一端を垣間見る。

 言われてみれば当たり前のことばかりなのだけど、こうして改めて文字にして読むと、日常の小さなことに対する感謝の気持ちを忘れてしまっているなあ、とか。小さなことでイライラしているなあ、とか。

 時々読み返したくなる本になると思います。


■『脱「世界同時不況」』:★★★★☆ 9/10-9/11
 オバマの掲げる「Wall StreetからMain Streetへ」は実現できるのか。ちまたの楽観論(世界同時不況から脱出)は本当なのか。グリーンスパン、ルービン、サマーズらウォール街よりの金融政策担当者達が作り上げた金融資本主義の実態と、政策担当者達の肩入れとは。

 薄いが内容の濃い一冊。


■『再発見夏目漱石』:★★★★★ 9/12-9/15
 深いよなあ漱石。なんというか、人間の内面にあるグレーな部分を見事に描写しているというか。明治の話なのに、『悩む力』にあったように現代の人間の悩みを的確に捉えているというか。

 こういう本にまとめられると奥の深い文章だと思うのだが、実際に小説を読んでいるとあんまり深い文章だなあと思わないのはなぜだろう?物語に集中しているからかな?


■『ほぼ日手帳公式ガイドブック2010』:★★☆☆☆ 9/20
 手帳はともかく、なんだか年間のこのシリーズ面白くなくなってきたな。なんか思わず惹かれる手帳の使い方とか別に載ってない。

 ほぼ日手帳は今年はiPhone買ってしまったので金欠のため、パスです。。


■『プロジェクト・ファシリテーション』:★★★★☆ 9/24
 確かにクライアントとコンサルタントの幸せな物語、と言える。

 コンサルの人間だからコンサル寄りの発言なのかもしれないけど、失敗するPJの原因はクライアント側の準備不足であることが多い。ヒト・モノ・カネ、ないない尽くしな上に依頼する内容も不明確なまま、「全部やってくれ」的なプロジェクトは多いと思う。
 本書のように、クライアントが主体的に動いて、その中で触媒というかファシリテーターのような形でコンサルタントが活用できれば、理想的な形だと思う。

 もちろん、コンサル側にも名ばかりコンサルが沢山いて、プロフェッショナルとしての意識もスキルも低い人間が跋扈している現状もあるわけだから、どっち側により原因があるか、というのは微妙なところではあるのだけど。


■『ローマ人の物語(35-37)』:★★★★☆ 9/19-9/28
 しばらく地味な展開が続いていたが、今年の分(文庫版)はなかなかエキサイティングな内容だった。ディオクレティアヌスによる分割統治、コンスタンティヌスによる再統一化とキリスト教の公認、いずれも読みごたえのあるものだった。
 ただコンスタンティヌスの統治が分割統治からの統一までの詳細さに比べると、単独統治後はコンスタンティノーブルへの帝都移転と、キリスト教の公認以外にニュースがなかったのはちょっと物足りなかったかな。
 
 いよいよ物語も終盤、残りは来年のお楽しみにとっておきます。


■『企業戦略論(上・中・下)』:★★★★☆ 9/10-9/28
 企業戦略本のバイブルの1つ。ポジショニング理論とRBV理論とバランス良く解説されているし、解説も平易で訳も自然。戦略論の概観を学ぶのに良い本。

 でも個人的には色々つまみ食いで読んでいたので特に目新しい発見は得られなかった。



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September 15, 2009

今週読んだ本(9/7-9/13)

■『金融危機後の世界』:★★★★☆ 9/4-9/9
 金融危機は起こるべくして起こった、そして過ちを繰り返さないためには新しい世界体制が求められる。

 金融危機はなぜ起こったのか、どのように負のスパイラルで悪化していったのか、日記のように日々の変化を綴る書。経済はグローバル化したのだが、国家はグローバル化していない。国家内の資本主義の行き過ぎによる、貧富の格差等の問題は国内政治による対処が可能だが、グローバルレベルでの(金融)資本主義
の行き過ぎによる問題を解決する機構は現実には存在していない。資本主義はいずれ自滅し、社会主義社会になる、というマルクスの予言は20年前に完全に失敗したと結論付けられたが、今また脚光を浴びている。

 金融危機後の世界への提言も行われている。一言で言ってしまえば「秩序の回復」と言えるだろうか。世界政府というものがあるとしたら、氏の提言のように理想的な政策を打ち出せるかもしれないが、現実的には理想的な提言は各国には受け入れられそうにない。せいぜい行き過ぎた金融取引に対して共同で規制する位だろうか。とはいうもののこの提言は価値あるもので、政策立案者のみならず一般市民にも読んで欲しい内容である。


■『株式会社中華人民共和国』:★★★☆☆ 9/10
 巨大な株式会社中華人民共和国の経営と実態。
 一昔前までは一党独裁共産主義のイメージが強かった中国(中華人民共和国)だが、一つの巨大な株式会社に見立てて分析してみよう、という面白い切り口。
 会長職の胡錦涛に、社長の温家宝、そして次期会長の習近平、次期社長の李克強・・・という株式会社の経営陣のプロフィールや、経営体制等が紹介されている。

 国家管理型資本主義への変革はあったが、人治国家が変わったという話は聞かないし、地方を中心に官僚の汚職も変わってない。なればこそ会社の経営陣に左右されるとも言える。指導者が次の指導者を選んだり、太子党、上海派等の言ってみれば派閥が人材を育て、供給していくという姿は、かつて日本も通ってきた
道とダブる。
 中国もいずれポピュリストが現れ、旧態依然とした派閥を破壊し、アバウトな根拠のない「国民の人気」を元に主席を選ぶ日が来るのでしょうか。。


■『読む・聞く・話すを一瞬でモノにする技術』:★★☆☆☆ 9/10
 読む、聞く、話すといった基本スキルはどうやって磨いていくべきか。他者をよく学び、自分なりに考えた以上の方法論はない。
 この手の勉強法の本とか斎藤氏の著作をあまり読んだことがない人にとってはそれなりに得るものがあるかも。でもそうじゃない人にとっては、そんなことは聞き飽きてきたので、『ベストセラーを一瞬でモノにする方法』とか、『同じネタで一瞬で別な本に仕立てる方法』とかの方が読みたいです。

 斎藤氏は恐ろしいスピードで著作を送り続ける割には、色々ジャンルが広がっている点は好感が持てていたのですが、最近かなり食傷気味ですかね。

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September 09, 2009

今週読んだ本(8/31-9/6)

■『失われた20年』:★★★★☆ 9/1-9/2
 失われた20年の同時代的史。90年代以降の日本の「失われた20年」について、各局面局面のキーマン達の証言を織り交ぜながら振り返る。同時代史であるため、若干証言の内容が自己肯定的だったり、同時代史とはいえ、「失われた20年」を振り返るのに欠かせないキーマン(橋本龍太郎、梶山静六、宮沢喜一ら)が鬼籍に入ってしまっているのが残念だが、それでも読み応えがある。

 「失われた10年」「失われた15年」「失われた20年」、どれだけ失い続けるのか。まだ立ち直れる、はいつまでもつのか。


■『怒りは正しく晴らすと疲れるけど』:★★★★☆ 8/27-9/2
 日垣節、炸裂です。確かに疲れそうな怒りの晴らし方だな。正しいけど、なかなかフリーランスじゃないとできない怒りの晴らし方ですね。

 佐高氏は読んだことないから知らないけど、学生時代に読まされた鎌田氏の『自動車絶望工場』を読んだ時の違和感はこれだったのかな。城氏『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』で感じる違和感にも通じる(まあ最初からルポを書く気で潜入した鎌田氏と、そういう意図は(おそらく)なく、入社した城氏の違いはあるだろうけど)。どちらも社会的に有意義な本ではあるのかなとは思うけど、取材の仕方が気に入らない。そこに努めて給料もらっておきながら、その会社が不利になる内容を暴露するのってどうなのよ。それで一人前のジャーナリストとか人事コンサルの顔されてもって感じ。なんか後味の悪さが残る。


■『「無駄な抵抗はよせ」はよせ』:★★★☆☆ 8/28-9/4
 「どうしようもない」と諦めてしまいがちなことでも、案外「無駄な抵抗」の余地が残されている。対談形式かつインタビュー実録なので、他の単行本のように歯切れのよい日垣節が読めないのが残念ですが。まあインタビュー相手に炸裂させてたら引きますけど。

 

■『裏読み世界地図』:★★★☆☆ 8/31
 あまりニュースにならない世界のニュース、北極圏でのロシア・カナダ・デンマークの争いとか、今のところ雑学以上のネタにはならなそうな話が多いですが、読み物としてまずまず楽しめます。


■『残業ゼロで自分を伸ばす!40歳からの時間術』:★★★☆☆ 9/5
 自分を伸ばすには自分への投資。自己投資への時間確保こそが最大の投資。
 「40歳からの~」とあるが、別に中年向けの本ではない。多少管理職向けのアドバイスと読める記述もあるが、別に今時それも40代以上に限った話じゃないので、もっと若い人が読んでもためになる。特にこの本じゃないという本でもないが、まあ売れっ子ビジネスマンの仕事術ってことで、さらりと読めていいんじゃないでしょうか。


■『禅、シンプル生活のすすめ』:★★★★☆ 9/5
 なんかギスギスした世の中ですけど、なんかふと心が落ち着く、穏やかになる、そしてこのように生きていきたいと思わせる禅の言葉が沢山。
 さらっと30分程度で読める本なので、ちょっと背中に荷を背負って疲れている人にお勧め。

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September 03, 2009

本が速く読めない

 元々何かしらの速読術を身に付けているわけではないのだが、何か最近本を読むスピードが落ちた気がする。自然なスピードで読むとかなり遅いし、気合を入れて速読すると目はそれなりに速く動くのだが、何を読んだのか頭に全く残らないことがある。ふと気がついて数P読み直すはめになったり。

 うーん、原因はよく分からないのだけど、眼の筋力が低下しているのかな。そういえば視力も落ちている気がするな。冷却ジェル付のアイマスクを買って試してみる。冷やすと気持ち良いのだが、速読に効果があるかは疑問。

 フォトリーディングに興味があるのだが、身近にやったことがある人が誰もいないので、いまいち踏ん切れない。概略だけ説明している書籍は何冊か読んだのだが、まるでできる気がしない。頭の後ろにみかんを思い浮かべろと言われましても・・・・
 と、ここに書くと広告がまたずらずらコメントとかトラックバックに入りそうだけど、身近に実践している人がいたら是非話しを聞いてみたい。

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August 31, 2009

今週読んだ本(8/24-8/30)

■『良い経済学 悪い経済学』:★★★★☆ 8/6-8/24
 もはや一般の通説のように語られ、自称経済学者ですら誤って理解している説の経済理論的な誤りをクルーグマン先生が斬ってます。

 例えば発展途上国が先進国の資本流入により経済を発展させ、貿易黒字を計上している、というような一見正しいように見える説がまかり通っていますが、マクロ経済学の基本中の基本である貯蓄-投資=輸出-輸入の公式(つまり資本輸入国は貿易黒字になることはありえない)ですら理解されていない、と。
 他にも
・企業の競争力と国の競争力は同列には考えられない
・国家間の貿易はゼロサムゲームではなく自由貿易により貿易赤字国も恩恵を受ける
・絶対優位の産業はなくても相対優位の産業は存在する
等々、良い経済学の観点から、自由貿易のメリットについて簡単な2国間モデル等を駆使しながら平易に解説が加えられています。

 書き下ろしの単行本でないため、なんとなくまとまりに欠けるような感じは受けるし、90年代前半の頃の本なので、ちょっと古さは感じられますが、読んで損はない本です。


■『嘘つき大統領のデタラメ経済』:★★★☆☆ 8/14-8/31
 どこぞに書いていた連載記事をまとめただけなので、『良い経済学 悪い経済学』同様に同じ話が何度か出てきたり、まとまりにいまいち欠ける感じはするし、ITバブル崩壊直後の話なので、ちょっと古さは否めない。

 内容は経済学の理論的にどうこう、といよりも海の向こうのトップもデタラメだなあ・・・うちだけじゃないんだ、とほっとする。


■『ヘタな人生論より葉隠』:★★★☆☆ 8/17-8/29
 「武士道とは死ぬことと見つけたり」の一節な有名な葉隠れだが、内容は「武士たるもの常に死を覚悟して、常に今を全力で生きるべし」ということ。

 時代は流れても、生き残る言葉というのは響きますね。民主党の各議員にもこういう気概を持って国政に取りくんで欲しい。

■『秘密とウソと報道』:★★★★★ 8/26-8/27
 やっぱこの人の本面白いわ。文章そのものも面白いし、取材の対象も面白いし、しっかり取材している感があるのもいい。

 世の中、報道・メディアで言うところのウラ取りをせずに、なんとなくイメージで物事を決めつける人がなんと多いことか。今の政治にしても「小泉改革が格差を拡大した」だの、「昨秋からの景気対策のおかげで景気が最悪期を脱した」だの、「凶悪犯罪が増えている」だの、厳密な因果関係の証明できない(いわば
ウラ取りをしていない)、クルーグマンの『良い経済学悪い経済学』でも事実無根の経済学的通説について批判されていたし、以前読んだ『不透明な時代を見抜く統計思考力』にも統計上因果関係のない通説が紹介されていた。それだけ世の中にウラのない通説が氾濫している、ということだろう。

 まあ単純に統計等のウラを取るだけじゃなく、統計のウソや、ごまかしを見抜くスキルも必要ですけどね。

■『スコアアップできない原因の50%は間違いなくあなたのクラブです。』:★★★★☆ 8/30
 アマチュアが嵌りやすいセッティングの要所がわかりやすく解説されています。具体的な商品名にまで踏み込んでくれるとより親切ですが、参考になります。
 
 とりあえず1W, 3W, 5W, 7W(3UT), 4IUT(4UT), 5I-PW, SW, LWというのが私としては基本になりそう。UTはどこかに入れたいのだが、ノーマルのままだと軽すぎるので、そこが難しいなあ。
 

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August 18, 2009

今週読んだ本(8/10-8/16)

■『歴史を「本当に」動かした戦国武将』:★★★★☆ 8/10-8/11
 歴史を動かした人物の裏には優れたNo.2(参謀)あり。黒田如水(主君は豊臣秀吉)、直江兼続(同上杉景勝)、石田光成(同豊臣秀吉)、本多忠勝(同徳川家康)、片倉小十郎(同伊達正宗)・・・それぞれ参謀としてのタイプも違えば、使える主君のタイプも違うが、主君にはない「先読み力」「プレゼン力」を武器に主君をサポートしていった姿を描く。
 タイトルからすると、もっとマイナーなNo.2を取り上げているものかと思ったら、No.2といえども超メジャーどころばっかりだったのでちょっと肩すかしだし、No.2を強調しておきながら後半はxxxや、細川幽斎(藤孝)など、No.2と呼ぶのは微妙だったり、「本当に」歴史を動かしたと言えるほどではない武将が含まれているあたりに苦しさがあるが、まあ御愛嬌か。


■『最強の経営参謀』:★★★☆☆ 8/11
 名経営者の裏に優れたNo.2あり。トップダウンのワンマンカリスマリーダーというイメージを持たれがちな孫正義や、カルロス・ゴーンにも彼らをヴィジョンを支える財務のプロフェッショナル(CFO)がついていた。
 有名企業のCFOが会社の成長過程でどのような役割を果たしていったのかがわかる本。
 
 CFOを目指す人向けの本という位置づけのせいか、エンロンの破綻や会計事務所の不正、「会社は誰のものか」についても軽く触れられているが、CFOとしての考えておくべき内容だとは思うものの、数ページ紹介する位なら本書の本筋とは離れているので要らないと思う。経営参謀としてのCFOの話をもっと盛り込んだ本にして欲しかった。


■『ポストクライシスの世界』:★★★☆☆ 8/12-8/13
 国際政治学者の眼には、今のクライシスがどう映っているのか。経済恐慌後に保護主義・ブロック化が進み、乗り遅れた日独らが1930年代との共通点と違いはは何か。 E.H.カーの名著「危機の20年」と、「新・危機の20年」と著者が位置づける1989-2009の共通点、1930年代にあった「持たざる国」の動き、中国とインドの”再度の”台頭・・・etc。と、長年の国際政治経済の研究から現代の危機を読み解く。解は示されていないが、現在の危機の背景と歴史の相似点を見る上で、示唆に富む本。


■『考える力がつくフォトリーディング』:★★☆☆☆ 8/13
 子供に、あるいは子供と一緒にフォトリーディングを学ぶときの入門本。これだけでフォトリーディングができるようになるわけではありません。
 フォトリーディング、興味はあるのだけど、脳にフォトとして記憶が残る仕組みが良く分からないので、高い受講料を払って申し込む気になれません。身近に習得している人がいれば話聞いてみたいけど。

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August 03, 2009

今週読んだ本(7/27-8/2)

■『知の編集工学』:★★★☆☆ 7/23-7/29
 習得した知をいかに自分なりに編集するか。脳が基本的に持っている情報圧縮の機能を生かし、どうやって情報編集技術が身につけるのか。
 近年の行動経済学の研究にあるように、脳は自己に都合の良いように情報圧縮・編集する癖を持っているので、感情処理はともかく、情報処理の過程でいかに客観性・合理性を担保するのか、これら普遍化された編集技法が役立つかもしれぬ。


■『ブラック・スワン(上・下)』:★★★☆☆ (上)7/24-7/29 (下)7/30-7/31
 もはや有名だが、ブラック・スワンというのは「過去の通念上起こるはずもないと思われていた事象が、実際に発生し、またおよそ想定されていたよりも高い確率で発生すること」の例え(正規分布だと思われていたものが、実際は想定よりも広い裾野を持つファットテールとも言う)。まんまだが、「白鳥は白い(だから白鳥なんだが)」という過去の常識が、黒い白鳥(なんか変・・)が見つかったことで、覆ったことに由来している。
 心理学・行動経済学の話なんかにつながりそうだが、
 ・人間の思考はブラックスワンを無視するようにできている、ブラックスワンの存在の可能性を過小評価する
 ・人間の思考は何もないところに法則性を見出したがる
 ・運を実力(才能)と勘違いする
 ・誤った証明を信じてしまう(現在真実と思われている事象についても帰納的に、「ほぼ間違いなく正しい」と認識されているだけで、ブラックスワンが存在しない証明はなされていない)
 などなど

 本筋としては面白い話なのだが、与太話が多く冗長に感じる。


■『マンガ心理学入門』:★★★☆☆ 7/30-8/3
 科学に大きく残された領域の1つである心理学の入門書。心理学の歴史から、基本的な理論まで入門内容が幅広く抑えられる。ちなみにマンガとあるが、実際は挿絵が沢山あるだけでマンガではない。

■『仕事するのにオフィスはいらない』:★★★☆☆ 8/1
 今できる最先端の在宅・サードプレイスワーキング術とその事例。『○○Hacks』系の本を読んでいる人にとっては重複している箇所も多いが、使っているアプリとか参考になる。
 ただ伝統的な会社では、これらのフリーウェアとかって結構使用禁止だったりするのよね。情報セキュリティがらみで煩くなってきているから、情報の持ち出しもかなり制限されているし。

 でも通勤が苦痛な私としては、ノマドワーキングと呼ばれるこのスタイルが定着することを願うばかりである。

■『思考・発想にパソコンは使うな』:★★☆☆☆ 8/1
 パソコンは万能じゃない。でもノートより便利な機能も沢山ある。

 著書が指摘するようにパソコンのキーボードはあんまり脳を使っていないと思う。手書きで忘れかけている感じを思い出しながら指を動かすと、やはり脳が刺激されるように感じる。
 ただタイトルにあるように、パソコンは使うなと言われても、一部のアナログな職種は除いてもはや発想にパソコンをはじめデジタルギアは不可欠なので、使わざるを得ないのです。ノートの一覧性や、機動力、可搬性は魅力的だし、本書で紹介されているような偉人達のノートは確かに面白いのだけど、時代も違うし。

 しばらくA6ノート派でしたが、再びデジタルに傾倒している人のつぶやきでした。

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July 27, 2009

今週読んだ本(7/19-7/26)

■『メタル・ストラテジー』:★★★★☆
 『メタル・ウォーズ』の続編かつアップデート。中国の猛烈な資源囲い込み戦略と、資源戦略無策の日本の現状の対比に危機感を覚える。本来は需要を満たせないとはいえ資源大国の中国よりも、資源のない日本の方が資源確保を戦略的に進めなければならないのだが。
 著者の地球をスイカのように4分割し、同一スライス内で資源確保を優先すべし(つまり、アフリカや南米等の他スライスには、必要な進出に留める)という考え方は面白い。ただ同一スライス内でのキーカントリーはオーストラリアだが、オーストラリアは既に現状中国とがっちりパートナーシップを結んでいる感があり、即挽回は難しいだろう。地政学的な面から見てもオーストラリアが重要であるのは間違いないのだが、モンゴル・インドネシア・ロシア等多角的に進めて行く必要がある。
 他国の資源状況の解説は詳しいのだが、日本がこれまでに進めてきた資源外交や、国内資源については殆ど触れられていないのが残念。


■『多読術』:★★★★☆
 読書の醍醐味とは無知から未知への過程である。

 読書をすると既知になるのではなく、新しい未知が広がり、さらに無知の領域を見つける。そうして無知の知、というか自分の知の領域を広げていくことこそが読書の醍醐味である。深い。
 また読書は自分の知の編集作業である、という捉え方も深い。なるほど。

 多読術、というと”多くの本を読む”速読術系の本かと思わせるが、実際は”本から多くを読む”読多術と読み替えたほうがぴったりくるのではないか。

 
■『知的創造のヒント』:★★★★☆
 基本的に内容は同一著者の『思考の整理学』と同じ。著者の考え方の復習にはなるが、両方読む必要はない(そもそも著者が内容は同じと書いてあるのに、なぜ違うタイトルで売り出すのか、出版社の良識を疑う)。
 
 ・・・ということを考えなければ、人間ならではの思考の付加価値、を身に付けるにはどうしたら良いか、情報のインプットの仕方から、アウトプットの仕方に至るまで著者の身に着けた思考の技術について有用な示唆が得られる。


■『手取り1655円が1850万円になった営業マンが明かす月収1万倍仕事術』:★★★★☆
 何事も(効果的かつ続けられる)自分のルールで実際にアクションすることが大事。

 著者が巻末に参考文献としてあげている本(ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』とか、神田昌典『非常識な成功方法』とか。)を読んだことのある人なら、特に目新しい内容はない。ただランチェスター戦略と組み合わせて、自分なりの戦略ドメインを決めて、アクションプランを整理して、実際にアクションを起こすこと、それを継続すること(これが一番大事)が重要だな、と改めて思わされる本。


■『本を読む本』:★★★☆☆
 本を読むにもスキルがいる。スキルがあるほど、一冊の本から得られる情報が増える。

 読書術の古典。『多読術』に紹介されていたので読んでみた。読書術の古典だけあって、過去読んだような仕事術・読書術・速読術の類の本で読んだような内容が多かったが、この本がオリジナルなのだろう。

 いかに1冊の本にかける労力を少なくして、それでもなお多くの情報を得るか。実用読書の永遠のテーマですねえ。

 また、ちょっと難しいと感じるくらいで、背伸びして読むくらいが一番良い、と。うーん、耳が痛い。最近お手軽な本読み過ぎ。反省。

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July 20, 2009

今週読んだ本(7/13-7/19)

■『ビジネス・インサイト』:★★★★☆
 社会科学における実証主義の検分、というアカデミックな切り口から始まり、仮説検証ではない、ビジネスにおけるインサイト(先を見通す力、ひらめきのようなもの)はどこからやってくるのか、の著者なりの研究成果をまとめた本。
 なかなか興味深いテーマであり、いくつかインサイトを経営に生かしたケースが紹介されていて、自然科学のアプローチや、暗黙知の創出アプローチとか、色々な角度からインサイト創出の仕組みについて考察がなされているものの、結論としてビジネス・インサイトを科学的に創出する手法について結論付けられておらず、ちょっと消化不良な終わり方かも。

■『思考の整理学』:★★★★☆
 思考を整理するとは、いかに収集した物・情報を効果的に捨てていくか、ということに他ならない。
 古い本なので、情報の整理手段がアナログ手段のみに限られているが、それでも情報・頭の整理方法として参考になる箇所は多い。すぐに本屋の棚から消えそうなお手軽な整理本(私好きですが・・・)よりはお勧め。

■『整理Hacks』:★★★★☆
 Hacksシリーズの最新刊。ストレスフリーな仕事術を追求する著者が実践する物と頭の整理術。外山氏の本でアナログな頭の整理を学んだので、今度はデジタル寄りな整理方法の先端も学んでおこう、と。
 デジタルツール群の使いこなしは参考になります。

■『最強国家日本の設計図』:★★★★☆
 司令塔不在の日本にTBJ(The Brain Japan)という司令塔の建設し、日本の制度再設計が必要と唱える本。大前氏の活動は相変わらず精力的だ。願わくば本の出版やアタッカーズスクールでの教育だけでなく、実際に行動に起こして欲しい。TBJ出資しますよ(富裕層じゃないけど・・・)。
 例えば、税制の変更時には、現在の経済規模を考慮して具体的な税収額まで見積もりがなされている点や、海外の政策も分析されている点は好感できる。(政策転換時のインパクトを織り込んでいなかったり、単純に海外で成功している政策が日本で成功するとは限らない点を無視しているところは気になるが。)

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July 14, 2009

今週読んだ本(7/6-7/12)

■『中国経済がダメになる理由』:★★☆☆☆
 欧米経済(それから日本も)の早期景気回復期待が「偽りの夜明け」だったことで、世界の経済成長期待を一身に担う中国経済だが、その実態は結構ヤバいことになっている、という警告本。内容はそれなりに面白いのだが、根拠とする統計数字等から結論の導き方がちょっと乱暴で少し納得いきかねる面も多々ある。

 正直中国経済については実態はどうなっているかはよく分かりません。経済統計はあまり当てにならないし(そもそもあんだけ地理的にも人口的にも大きな国で、発展途上なのに経済統計が出てくるのが早すぎると思う)、過剰投資・バブルな面は否定できない。
 だが、(今のところ)安定した共産党一党独裁体制の下、経済成長に邁進しているのは確かで、今後も世界経済の牽引役の中心的な役割を果たしていく可能性は高いのではないか。

■『名著で学ぶ戦争論』:★★☆☆☆
 これから学ぶ人向けの参考文献一覧としては役立つが、あまりにも解説が少なすぎてこの本から学べる内容はごく少ない。
 それにしても多くの戦略論の学者がクラウセヴィッツの影響を受けていることにちょっと驚く。

■『フィッシュボーンノート術』:★★☆☆☆
 巷ではマインドマップが結構なブームになっているが、この本はちょっと視点を変えてフィッシュボーン(特性要因図)でマッピング化して整理しましょう、と提唱。基本的な考え方としてはマインドマップと同じと考えてよい。
 マインドマップとの比較においっては、
 ・中央から線が伸びていく形ではないので、思考が発散しにくい(プラスマイナス両面だけど)
 ・左から右に一方向に流れて行くため、目が流れを追いやすい
 それなりにまとまってはいるのだが、マインドマップやノート術の本を読んだことがある人にとっては特に目新しい情報はない。

■『4時間半睡眠法』:★★★☆☆
 「睡眠は90分サイクルで」「質の高いノンレム睡眠は睡眠後3時間に現れる」「入眠前のアルコールやカフェインは熟睡を妨げる」「睡眠にはゴールデンタイムがある」等々、他の睡眠本でも書いてあることばかりだが、「6時間未満の睡眠を続けているとパフォーマンスが下がる」が「1日でも長め(7.5時間)の睡眠時間を取ると維持できる」というのは、新たな発見であった。
 ただ4時間半睡眠は何度か試したことあるけど、かなり日中眠たいです。この本でも指摘があるように確かに10分でも昼寝できればすごいすっきりするのだけど、なかなか昼寝は難しいです。

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July 06, 2009

今週読んだ本(6/29-7/5)

『メタル・ウォーズ』:★★★★☆
 昨年暴騰した後、景気後退で暴落した資源価格だが、最近はまた価格が急上昇している。景気回復は未だ不透明だが、資源については中国の国策的な買占めが背景にある模様。中国は電子部品等に使用されるレアアース類の生産の大半を占め、また鉄鉱石・石炭も豊富に産出する資源大国でありながら、なお内需・輸出用の原材料として世界中の資源を買い漁っており、さながら資源争奪戦「メタル・ウォーズ」とも呼べる現在の状況を引き起こしている。
 そんな中国の買占め動向の他、資源国の動き、資源メジャーの動き、そして日本の資源政策への提言まで網羅しており、なかなか面白い。

『世界はカーブ化している』:★★★★☆
 グローバリゼーションとは何だったのか、トーマス・フリードマン著『フラット化する世界』が言うように、モノやサービスの世界はフラット化したが、金融の世界は本当にグローバリゼーションによってフラット化したのかを問い、結果タイトルにあるように金融の世界はフラット化していない、と解く。
 世界の金融危機の背景から、諸悪の根源のように言われているヘッジファンド、プライベートエクイティ、それから中国金融から日本の失われた10年、さらには過去のポンド危機に至るまで、金融のグローバリゼーション化の過程から、眼下の金融危機まで、金融市場・金融政策の当事者として市場を見続けた著者による貴重なドキュメント。

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June 29, 2009

今週読んだ本(6/22-6/28)

 『世界危機をチャンスに変えた幕末維新の知恵』:★★★☆☆
 現在の我々同様に、政治経済の混乱の最中にあった幕末期に、志士達がどのように考え、行動していったのか。当たり前だが現在とはマクロ環境から何から違うので、経済政策として参考になるわけでもないし、「知恵」というより、単に経済的な観点から歴史を追っているといえなくもないが、篤姫で一躍脚光を浴びた小松帯刀や、いまだマイナーだが、前田正名に注目している点は面白い。

 で、日本の幕末の言葉なじゃないのだけど、見事現在の状況を言い当てているかのように見えるのは、ウェーバーの言葉(『プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神』)
 将来、この鉄の檻の中に住む者は誰なのか、そして、この巨大な発展が終わる時、まったく新しい預言者達が現れるのか、あるいはかつての思想や理想の力強い復活が起こるのか、それとも・・・そのどちらでもなくて・・・一種の異常な尊大さで粉飾された機械的化石とかすることになるのか、まだ誰にも分からない。それはそれとして、こうした文化発展の最後に現れる「末人たち」にとっては、次の言葉が真理となるのではなかろうか。「精神のない専門人、心情のない享楽人。この無のもの(ニヒツ)は、人間性のかつて達したことのない段階にまで既に登り詰めた、と自惚れるだろう。
 うーん、今の言葉としても十分通じる。これはウェーバーが予見した、というよりも、歴史は繰り返すということなのだろうか。

 ちょっと話がそれたが、幕末維新と今の時代で決定的に違うところは、当時は経済面だけでなく、政治の面でも若い力がリーダーシップを発揮していた。今政治の世界はどうなっているだろうか。何のエネルギーも感じない古い政治家達が政局の話で盛り上がっているだけで、時代を変えるダイナミズムなど微塵も感じられない。

 ただちょっと明るい光りを感じる話しもないでもない。千葉や横須賀での30代前半の市長の誕生は政治に若いリーダーシップが生まれる萌芽と考えてよいのだろうか。
 熊谷千葉市長の時は風に推されたのかな?と思いましたが、与野党相乗りで小泉首相の応援までついた現職市長を破った吉田横須賀市長まで続くとパワーを感じます。

 うーん、俺も同世代だしがんばらにゃ。

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June 22, 2009

今週読んだ本(6/15-6/21)

『アメリカ型成功者の物語』:★★★☆☆
 シリコンバレー史としても、ベンチャー史としても中途半端(他に本はいくらでもある)、カリフォルニア史として読むとまずまず(ゴールドラッシュの話とか)と言えなくもないが、連載をまとめた本なので、正直本としての面白さは今ひとつ。
 野口氏ならば、こんな本(連載)書く必要もなかろうに。

『資格試験「半年・独学」勉強法』:★★★☆☆
 この手の勉強法を学んだことがある人なら、どこかしらで読んだような話ではあるが、類書を読んだことがなければすっきりまとまっていて良いと思う。問題集の使い方や、ノートのとり方等参考になると思います。
 とりあえず半年で会計士は凄い。

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June 16, 2009

今週読んだ本(6/8-6/14)

 まずいです。読書量がどんどん減っています。しかも最近疲れ果てているので、ついついこんなお手軽本に手を出す自分に軽く自己嫌悪・・・

『究極の速読術』:★★☆☆☆
 いわゆる速読系の本であるが、「本人のレベル」以上の本は読みこなすことが
できない、という論点以外は特に目新しい話もメソッドも出てこない。
 分かっていながら究極とかそういう単語に釣られてしまう自分が情けない。。

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June 08, 2009

今週読んだ本(6/1-6/7)

 なんか前回から大分間が空いている・・・読書量自体も減っているし、読書メモをまとめるところまで処理できてない。由々しき事態だなあ。とりあえず1行メモだけでも残す。

■『なるほど図解 内部統制のしくみ』:★★★☆☆
 今さら内部統制の基本的な本を読む私もどうかと思いますが、それ関連のプロジェクトにつく可能性が出て来たので、軽くおさらい。
 ごくごく基本的なことが図解で書いてあるので、さらっと読めて最初の本としてはまずまず。

■『不透明な時代を見抜く統計思考力』:★★★☆☆
 「若者は本を読まない」「小泉改革が格差を拡大した」と、もっともらしい通説がはびこっているが、実際にデータを見ると、あら不思議、世間の通説に如何に嘘が紛れ込んでいるかが分かる。
 かんぽの宿の売却問題にしてもそうなのだが、特に政治家のセンセイ方に数字に弱い人が多いように感じるのは気のせいだろうか(すいません、これの統計はないです。)かんぽの宿でぎゃーぎゃー騒ぐんだったら、実際に売却可能な額のデータを提示して、それから文句言って欲しい。

 一般のビジネスピープルには当然過ぎて、突っ込む意欲すら失わされたけど、「取得額(建設額)に比べて不当に安い」という意味不明なエクスキューズは論外です。


■『100年に一度のチャンスを掴め!』:★★★☆☆
 「100年に一度」と騒いでいた識者が実は意外に無知だったんだなーという舞台裏が垣間見えたのは収穫。だけど、不良債権問題は片付いてないし、夜明けはまだ、という認識に変わらない。
 このまま阿呆のように楽観論で突き進んでしまうと、何とかなっちゃったりするのかな、なんて思うけど、それだったら日本だってこんなに苦労してないよね。

■『世界経済はこう変わる』:★★★☆☆
 小幡氏の『全ての経済はバブルに通じる』が面白かったのでインベストメント・バンカーの神谷氏との対談録である本書も読んでみた。
 同じく今週読んだ『100年に一度のチャンスを掴め!』とは違って、こちらはまだまだ腐った資産=不良債権問題は長引くよ、というスタンス。
 現状分析や、原点回帰の章はそれなりに読ませる部分はあったが、後半提言部分については尻すぼみな感もあり、また政治・社会・文化等々結構話しが拡散していてまとまりのない感が否めない点は残念。

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April 27, 2009

今週読んだ本(4/19-4/26)

『血涙』:★★★☆☆
 『楊家将』の続編。シナリオは面白いと思ったのだけど、全体的に人間模様の描写とか、戦闘シーンとか淡泊で前作の『楊家将』ほどの面白さはなかったかな。
 今『楊令伝』に引き継がれているであろう(文庫版が出るまで読んでない)吸毛剣についても、もっと詳しく逸話が書かれるかと思ったが、それもあんまり。うーん。

『中国の五大小説』:★★★☆☆
 五大小説とは『三国志』、『西遊記』、『水滸伝』、『金瓶梅』、『紅楼夢』の5つ。各作品のあらすじを紹介しつつ、著者なりの小説としての魅力を紹介。『金瓶梅』と『紅楼夢』については読んだことがないのだが、ちょっと読んで見たくなった。『金瓶梅』のタイトルが登場人物3人の名前から取ったものだったとはしらなんだ。

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April 07, 2009

今週読んだ本(3/30-4/5)

『頭がよくなる超読書法』:★☆☆☆☆
なんかまるで中身がないんですけど。この内容で読書法を謳うってあんまりじゃない?これがネット書店でタイトル買いする怖さだな。

『幕末志士の政治力』:★★★☆☆
 坂本龍馬・西郷隆盛・土方歳三・篤姫等、一般の偉人伝や大河ドラマでは見えてこない幕末志士の政治力を探るというなかなか興味深い内容。ただ現在の政治に当てはめて考える時に、ちょっと著者個人のバイアスがかかっているのは残念。
 自称「偉大なるイエスマン」こと武部を持ち出し、西郷も「島津斉彬の偉大なるイエスマンだった」てな感じで、武部をヨイショするのはいかがなものかと・・・

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March 31, 2009

今週読んだ本(3/23-3/29)

『経済は感情で動く』:★★★★☆
 行動経済学の本。人はどうして非合理的な行動をとってしまうのか、実験例が織り込まれていてわかりやすい。行動経済学を初めて学ぶ人に良いと思う。

『世界は感情で動く』:★★★★☆
 上記の前作同様(内容が一部かぶっているが)行動経済学の観点から、不合理な行動についての、「俺はこんな不合理な行動とらないよ」というお考えの方、その考え自体にバイアスがかかっている可能性大ですのでご一読を。

『事実に基づいた経営』:★★★★☆
 他の成功企業をベンチマークして表面上をなぞっても成功しない。「事実」を見極め、それにそった戦略・行動を構築する必要がある・・元コンサル屋さんとしては耳の痛いお言葉であります。まあ当たり前のことではあるのですが、その当たり前ができていない企業のなんと多いことか。
 日本語版のタイトルとは若干趣旨が異なる感もありますが、第2章の「人と組織の経営に関する危険な「半分だけ正しい」常識」が示唆に富みます。「金銭インセンティブの効果」、「優秀な組織と優秀な人材の相関」、「ワークライフバランスの問題」等々。(ちなみに原題は『Hard Facts, Dangerous Harf-Truths, and Total Nonsense』)

『会社を辞めて成功する人失敗する人』:★★☆☆☆
 会社を辞めたい、と思った時に留意するポイント(主に心構えの面)が広く・浅く。とりたてて得られるものはなかった。

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March 23, 2009

今週読んだ本(3/16-3/22)

『ブリッジマンの技術』:★★★★☆
 異なるフレームワークを持つ者同士の対話において、議論を円滑に進めるテクニックを著者の経験を元に解説。読みやすくて、実践的なテクニックが多い。心がけ一つで使えるテクニックばかりなので、このあたりは是非習得したいところ。
 コミュニケーションはありとあらゆる人にとって重要なので、幅広い人にお勧めできる本です。

『テロリズムの罠 右巻』:★★★☆☆
 神学・マルクス経済学・外交官としての経験等、深い教養に裏付けされた現代国家・社会分析はさすが。膨大な仕事量にも関わらず、一点一点のクオリティが落ちないのも凄いな、と。
 ただ新書のボリュームによる制約なのか、ちょっと漠っとしているなーと感じたのも事実。

『テロリズムの罠 左巻』:★★★☆☆
 右巻とセットでどうぞ。

 本作とは関係ないですが、「国策捜査」という言葉を世に広めた著者が、小沢民主党党首秘書の逮捕について、「事件の象徴性がない」「(事前の世論への)仕込みがなかった」の2点から国策捜査ではないと評していた。うーん、なるほど。(エコノミスト3/24号)

『エア新書』:★★★☆☆
 ちょっとツボに来た。確かに新書を含め実用書のタイトルって流行があってかなりパターン化されてる。そのありがちなタイトルの響きと、各エア新書の著者のネタがかみ合って笑える。
 『白い恋人はどこに消えた?-生キャラメルが地場産業を駆逐する-』(田中義剛)
 『漬け物屋はなぜ潰れないのか?-辰っちゃんの太腕繁盛記-』(梅宮辰夫)
 『ママでも出来る大外刈りの技術-男に襲われたら「狙うは金」-』(谷亮子)
 下らないですが、企画とネタは秀逸です。

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March 16, 2009

今週読んだ本(3/9-3/15)

『それでも会社を辞めますか?』:★☆☆☆☆
 本のテーマとしてはアラフォーの転職の厳しさルポ。転職活動の真っ最中だったので買ってしまったが、「こういう人もいる」という程度であまり参考になる内容はなかった。

 我ながら今週の読書がこの内容の薄い本だけでは寂しいなあ。

 先週は読書も読書メモ作成もサボってしまったので、Upできるのはこれだけ。毎週5冊は読書して、メモにまとめて、ブログに記録を残しておきたいと思っているのだが、なかなかはかどらない。うーん、時間はあるはずなのだが。。

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March 10, 2009

今週読んだ本(3/2-3/8)

『優等生プアと劣等生リッチ』:★★★☆☆
 タイトルのセンスは素晴らしいが、中身は他のいわゆる成功本を読んでいれば目新しい内容はない(特に『金持ち父さん貧乏父さん』)し、投資に重点を置くやり方も日本ではそのまま再現しにくい。
 私自身は成功者でもリッチでもないので、まだ答えは分からないが、結局経済的な成功って、いかに常識的なレッドオーシャンから抜け出して、ブルーオーシャンに勇気を持って飛び込むか、じゃないかと思う。

『男には七人の敵がいる』:★★★★☆
 上司・部下・同僚・妻・女・子・親・自分。男が生きていく上で対峙するであろう7人(種類)の敵に対してどう立ちむかっていくのか、を説いた本。歴史の偉人達の名言も随時紹介してあって、なかなか面白い本でした。私の場合、強敵なのはやっぱり「自分」ですよねえ。それ以外は何とかなってきたし、最悪逃げちゃえばどうとでもなるもんですが、「自分」からは逃げられないですからねえ。「自分」をいかに信頼して味方にして、「自分」という敵を御していくか、それが最近のテーマだったりします。
 ちなみに「男の敵」というタイトルになっていますが、女性が読んでも面白いと思います。

 
『予想どおりに不合理』:★★★★★
 最近マイブームの行動経済学本。古典的な経済学が人は常に完全に得られる立場にあり、常に合理的な判断を下すという前提に立っているが、本書では人間の行動が非合理的であるかを様々な実験により、人がいかに簡単な仕掛けで合理的な判断を失うか、を解き明かしている。
 特に目を引いたのは市場規範と社会規範の話。人は必ずしも経済的利得(市場規範)で動くものではなく、社会的な倫理観・使命感(社会規範)で動くということを実験を通じて紹介している。そして社会規範が一度崩れて市場規範中心になると、なかなか社会規範に戻れないことも・・・

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March 02, 2009

今週読んだ本(2/23-3/1)

『フォーカス・リーディング』:★★☆☆☆
 読書の目的を意識する、という読書本には必ず書いてあるような内容は確かにその通りだと思うのだが、この本で「多読の罠」(数はこなしているけれど、知識として定着しない通り過ぎるだけの読書法)に陥らずに、本書の言うような一冊10分で要領よく読み込める境地にたどり着けるような内容だとも思えない。
 文章としても説得力に欠ける内容(特に理論編)が多く、文章全体の信頼性を損ねている。
 また巷で話題のフォト・リーディングとは全く別物なのでお間違いのないよう。


『交渉術』:★★★★☆
 表裏ともに最高の交渉術を駆使する必要がある外交の舞台において活躍してきた著者ならではの交渉術が実録に近い形で収録されている。外交官の世界を垣間見るのには良いが、一般市民の交渉術に応用できるかどうかは・・・
 というわけでこの本は交渉術の本、というよりは90年代-00年代の対ロ外交の裏話(現時点で公開できる内容のみ)本として読むのが正しい読み方なのだろう。タイトルとは違うが、これはこれで十分楽しめる内容である。

『ビジネスマンのための40歳からの本を書く技術』:★★☆☆☆
 著者の経歴に興味があって購入(現職は伊藤忠商事調査情報部長)。ありとあらゆるビジネスを手がける商社にとって情報は生命線であり、その情報収集感覚がどのようなものなのか興味があった。また目次にも「本を書くからには何らかの新しい付加価値を読者に提供せねばならない」と書いてあるので期待して読んでみたが・・・特にこの著者ならではの新しい付加価値は感じられませんでした。類書の”知的生産本”、”読書術”、”勉強法”等の本をつぎはぎして作ったような感じで正直期待ハズレです。

『あなたの転職がわかる16の性格』:★★★☆☆
 いまさら天職探しもどうかと思うが、せっかく会社を辞めたので読んでみた。この本の分類によると私はISTP型の「実務家」。自己回答だけなので、正確かどうかは分からないが、まあ当たっていると思う。(余談だが、この手のやつは自分が「こうありたい」という理想の姿バイアスのがかかりやすいので、「当たっている」と勘違いしやすいと思う。)
 「こんな落とし穴にご用心」という項目があり、私の診断された実務家の場合
・前もって計画を練り、計画した手順をきちんと踏もう
・現在は存在しない可能性にも目を向けよう
・必要最低限以上の努力を惜しむ傾向があることを自覚しよう
・決断をぐずぐず先延ばしにしない

 うーん、耳が痛いです。

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February 24, 2009

今週読んだ本(2/16-2/22)

『「超」投資勉強法』:★★★★☆
 帯に、”これが私の実践する「非常識」な成功法則”とあるが、この手の投資啓蒙書(必勝法)の類書と比較して、特別非常識な事を書いてあるわけではない。「世界経済の流れを分析して、割安なものを買い、割高なものを売る」という当たり前の成功法則を説いている。
 とはいえ面白いところは、著者が市場の動きを予測するためのインプットとして使用している「10の透具」と銘打った指標を紹介している。GSRやRGP等普段聞き慣れない指標もあり参考になる。(著者は金投資・金鉱山会社運営をしているので、そういうバイアスがかかっていることには注意が必要)

『国家と人生』:★★★★☆
 対談相手の竹村氏を凌ぐほどの相変わらずの佐藤氏の博識振り。客観的な情勢分析等、そのインテリジェンス活動で鍛えられた知の技法のみならず、氏の人間的な暖かみも感じられる一冊。佐藤氏の本は難解な物が多いが、これは対談収録で平易。

『超凡思考』:★★☆☆☆
 東大在学中に司法試験に受かりながらボスコン→HBS→起業の岩瀬氏と、同じく東大在学中に司法試験に合格し、司法試験予備校を起業した伊藤氏。類い希な頭脳を持つお二方の思考回路(目標設定・時間術・情報整理・伝える力)を明かす、というので期待して読んでみたが・・・いや、別にいいこと書いてあるんだけど、別にこの本じゃないと得られないというほどの貴重な情報はあまりありません。まあ簡単に読める本なので、時間のある方はどうぞ。

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February 16, 2009

今週読んだ本(2/9-2/15)

『お客に言えない「原価」の秘密』:★★★☆☆
 食べ物の原価から100円ショップや漫画喫茶まで、原価(儲けの仕組み)を知っておいて損はない情報。良い(コストパフォーマンスの高い)商品を見抜くためには、まず原価(儲けの仕組み)を知っておかないとね。

『戦略PR』:★★★☆☆
 日本ではまだなじみの薄い戦略PRの本。情報洪水の時代(消費可能情報量は10年前の数百倍にのぼるらしい)に、どうやって消費者に認知してもらい、そして興味・感心を引きつけるか。今はまだマイナーだけど、非常にポテンシャルの高い業界だと思うし、事実アメリカではPR市場は1兆円規模の市場となっているらしい。入門書レベルの本だが、売るための仕掛けとしての戦略PR、消費者の目から見ても楽しめる。

『戦略フレームワークの思考法』:★★★☆☆
 一応コンサル屋さんなので、今さら感はありますが、引き出しから即出せるように知識の整理用。色んなフレームワークは紹介されているが、思考法と名付ける程使いこなせるようにはならない。各フレームワークの概略確認用ですね。

『「非常識に儲ける人々」が実践する 図解 成功ノート』:★★★☆☆
 成功した起業家達が説く、起業の始め方とマーケティング実践術。若干古さを感じさせる内容もあるが、今でも十分役立つ情報もある。手軽に読めるので起業志望の人はざっと読んで頭に入れても損はない。

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February 09, 2009

今週読んだ本(2/2-2/8)

 毎週のことなのだが、読む本ばかりに時間を割いてしまい、読みっぱなしになっている・・・せっかく読んだ本を頭に定着化させるために、こうやってメモをまとめたりするプロセスの重要性は分かっているのだが・・・今回もメモが雑でちょっと自己嫌悪。でもログとして残します。

『分析力を武器とする企業』:★★★★☆
 IT化により集積されたビジネスデータをどうやって競争優位に繋げるか、これは今の日本企業にとって大きなテーマだと思う。その1つの手段として注目を浴びたBI(Business Intelligence)についての本。ただ先進的な企業の実例にも触れているし、施策もハイレベルでは触れているものの、レベルとしてはBIの啓蒙書に近い本ではあるが。これを読んでも具体的に何をしたら良いかは書いていないのが残念ではあるが、BIの魅力は伝わると思う。

 ただ現場にいる人間として個人的な感想を言うとBIは今のところビジネスとしては思ったほど盛り上がってないなーと思うのであるが、盛り上がらない最大のネックは本書の指摘する、「使う風土がない、使える組織になっていない」というのに尽きると思う。ERP導入の次に来る競争優位・差別化はBIだと個人的には思っているので、経営者層、IT部門には是非呼んで欲しい本。


『地頭力を鍛える』:★★★★☆
 新卒・中途でコンサル会社を受ける人なら多少勉強したことがあるであろうフェルミ推定。
 著者は人の知的能力を「地頭力」「対人感性力」「記憶力(知識力)」の3つに分類し、さらにその「地頭力」とは、原動力となる「知的好奇心」「論理思考力(守り)「直感力(攻め)」をベースに、「抽象化思考力(単純に考える)」「フレームワーク思考力(全体から考える)」「仮説思考力(結論から考える)」という3つの思考力から構成される、と著者の「地頭力」の定義から入るのだが、これが私の受け取る語感とズレている。
 「地頭力」がある、から受け取るイメージは所謂IQが高い人、というイメージで、「フレームワーク」というのは、全体から考える、というよりも「現象・問題を観察・分析するために、定形化された解法・手法」(=勝間和代さんの書いているイメージに近い)であり、抽象化思考力も、全体から考える(=俯瞰思考)も、仮説思考もフレームワークじゃないのかなーと思ってしまう。
 でそうしたフレームワークは知っているか否か、というレベルの話しなので、別にフレームワークを身につけている人を地頭が良いとは思わない。知っている方がもちろん良いが。地頭を「知的好奇心」「論理思考力(守り)「直感力(攻め)」の3つで構成させて、「地頭力」という一階の上に、「フレームワーク力」を二階として構成させた方がすっきりするんじゃないかな、と思った。

 なんか難癖つけてしまったが、単純にフェルミ推定等の入門解説本と考えると、とても良い本。

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February 02, 2009

今週読んだ本(1/25-2/1)

『資本主義は嫌いですか?』:★★★★★
 先週読んだ『全ての経済はバブルに通じる』と同じく、現在起こっているサブプライムバブルを分析した2008年の経済ジャンルベストセラー。今起こっているグローバル経済システムの元で、どのように危機の種が埋め込まれ、そして膨張していったのか、説得力のある分析が展開されている。そして他の学者の説も織り交ぜつつ、サブプライム後の経済についても有用な示唆が得られる。読んで損はない本。

『歴史と外交』:★★★☆☆
 副題に「靖国・アジア・東京裁判」あるように日本と世界、特にアジア外交を考える上で歴史認識として問題にされやすい論点(靖国・慰安婦・東京裁判・原爆・台湾独立etc)を中心に、氏の外交官・その後の大学教授のキャリアを経て考察を綴ったもの。海外でこうした問題がどのように見られているか、を学ぶのに良いと思う。
 外交官や海外大学で得た「外国から見た日本」の視点を織り交ぜつつ、客観的な分析を提示できている反面、氏の東郷茂徳(終戦時の外務大臣、A級戦犯として獄死)の孫という立場からの視点がちらほらと垣間見え、完全に客観視できていないのはちょっと残念。

『IT投資で伸びる会社沈む会社』:★★☆☆☆
 IT投資で効果を出すためには、投資の内容以前に、組織IQを高める必要がある、ということを学説的に説明した・・・まあIT業界の関係者なら誰しもがそう思っていることだろうが、それをデータを元に分析してみました、というだけの本。

『レバレッジ・マネジメント』:★★★☆☆
 本田さんの本は、相変わらずレバレッジが効いてるなあ、と感心してしまう。そんな本田氏が経営者に向けたレバレッジの効かせ方。「レバレッジ」という言葉がこれだけ日本に定着したのも、本田氏と金融危機のおかげだろう。同じ内容の本を何冊も出している作者は基本的に好きじゃないのだが、この人は別。だってコンセプトはレバレッジって公言してるし。
 書いてあることは他のビジネス書にも書いてあることばかりなのだが、そのエッセンスをうまく抽出して自分のものにしている。教科書的な理想論ではなくて、割と容易に実践できる内容でまとめてあるので、中小企業のマネジメント層や課長・係長レベルは参考になるところがあるのでは。

『慢性疲労は首で治せる』:★★★☆☆
 もはや現代人にとっては欠かすことのできないデスクワークにパソコン作業。その姿勢を続けることで、第2の脳とも言える首に負担がかかりすぎ、頚性神経筋症候群となって、慢性疲労・頭痛・めまい・うつ等様々な症状を引き起こしていると説く。
 私も首の凝りがひどく、結構疲労がたまりやすい体質なので、読んでみました。現状では通院する他は、他の本でも書いてあるような肩凝り対応以外の方策が書かれていなかったので、とりあえず今の私には効果のある対処法は得られなかった。
 ただ、この手の病気に悩んでいる方は、首の異常を疑ってみてもいいかもしれません。
 

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January 26, 2009

今週読んだ本(1/19-1/25)

『全ての経済はバブルに通じる』:★★★★★
 ビジネスマンなら是非読んでおくべき本。今巷で話題になっている証券化の本質と仕組みから、今回のバブル発生・成長・崩壊の過程まで、今リアルタイムで起こっている課程がこれ1冊で全て分かる(一般の人にとっては全てといっても過言ではないと思う。)。


『不合理のマネジメント』:★★★★★
 先週読んだ『起きていることはすべて正しい』に通じるが、起こった「不合理」をいかに自分の中で処理(マネジメント)していくか、また局面打開のために進んで非合理的な思考を身につけるにはどうしたらよいか、を教えてくれる。あんまり期待してなかったが、意外な良書。


『ブレイン・ティーザー ビジネス頭を創る100の難問』:★★★★☆
転職活動する時に、ケース出題されて対応できないのも何なので、頭の体操のおさらいがてら久々に読んでみる。凝り固まった頭をほぐすのにどうぞ。タイトルに難問とつけるだけあって、結構数学的にハードな問題も含まれているが、単なるクイズ本なので、この本自体の論理構成とかには文句を言ってはいけない。
ただ採用面接に出す問題として考えると、ビジネスケース問題は別として、とんちクイズみたいなものは、単発で出すと採用面接に不適当だと思う。
ちなみに今やビジネス書では、名前を出せば売れる状態の勝間氏の監修した本ですが、著者名よりも、訳者名よりも勝間氏の名前が大きく書かれているのはどうかと思う。

 読了した後、読書メモを作成する時間とらずに、次の本に向かってしまうことが多い。読み終えたのだが、読書メモを作成していない本が、たまっていく。。

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January 19, 2009

今週読んだ本(1/12-1/18)

 暇人のくせに読書が滞っております。買ったのに読んでない本が100冊近く、読んだあと読書メモを作っていない本に至ってはそれ以上・・・危機的状況です。

 今週読めたのは
 『大平正芳』:★★★★☆
 保守政治家大平正芳の一生。三角大福中の角福中のインパクトがかなり強いが、大平の活躍もこうしてみると素晴らしいモノがある。大平が座右の銘にしていた耶律楚材の一利を興すは、一害を除くに如かず、という言葉もためになる。この頃の自民党の活力を是非取り戻して欲しい。

『起きていることは全て正しい』:★★★★☆
 起きていることは全て正しい、そのタイトルに全てが集約されている。起こった出来事をどう自分の実力にしていくか、を考えるための本。フレームワーク好きの勝間氏らしく、勝間風にフレームワークっぽくまとめているところが読みやすくて良い。

 『リスクの正体!』 ★★★★☆
 読みやすいリスクにまつわるエッセイ集(ブログがベース)。リスクにまつわる意外と知られていない(誤解されている)事実についてや、予測市場、リアルオプションとリスクに関わるビジネスの話に進み、果ては政策提言まで。リスク=危険と理解して(訳して)しまう人に読んで欲しい内容です。

『夢酔独言』:★★★☆☆
 破天荒な勝小吉(勝海舟の父親)の生涯だが、正直破天荒振りは凄いが、読んでいて面白いわけではない。勝海舟はどうやって育ったのか・・・

 読書スピードを上げるために、フォトリーディングの講座にでも申込べきかしら・・・結構な金額するので、本当に実践できている人が身近にいないとお試しできません。ゴルフクラブを試打せず買うようにはいかないのです。。

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October 23, 2008

『ジムロジャースが語る商品の時代』

 文庫版で読みました。まるで今の状況を見ながら振り返って書いているのではないかと錯覚するほど、的確に商品相場の動きを予見していた。氏からすれば、特別な情報による深い読みではなく、商品の過去の値動きと需給を知っていれば、誰にでも予見できる程度の読みと言っているが。

 本書でも多少触れられているが、今単行本で売られている『中国の時代』も単行本読んでみる価値あるかも。

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October 16, 2008

プレジデントの手帳術特集(年収2000万円の手帳術??)

 とりあえず買ってしまったものの、プレジデントを40代以上の「オヤジ雑誌(しかも特集の当たり外れ大きい)」と考えていた私にとっては「あー俺もそんな年になったのか・・・」と読む前からテンション下がり気味。

 で、肝心の中身ですが「手帳術」という観点からは、この雑誌を読むよりも「フランクリンプランナー」関連の本や、GMOの熊谷氏の本や、ワタミの渡邊氏の本を読んだ方がためになるかとは思います。もちろん、日本の手帳術を語る上では欠かせない(御三家といってもいい)、これらの書籍のエッセンスはざっくりこの特集でも取り上げられていますが。

 今回買う同期になったのは「年収2000万円の人と、年収500万円の人の手帳術は何が違うのか?」というアンケート調査。
 しかしこの調査、年収2000万円のアンケート対象となっているのが、「経営者で平均年齢40-50代」であるのに対して、年収500万円のアンケート対象となっているのが、「30代中心の一般サラリーマン層」という集計になっているので、突き詰めると「年収2000万円と年収500万円の手帳術の違い」ではなく、「経営者層と一般サラリーマンの手帳術の違い」に過ぎない点でちょっとがっくり。せめて同じ年代層で年収2000万円と500万円の手帳術の違いにしてくれないと詐欺じゃん。

 まあ細かいツッコミは置いておいて、中身を見る。プレジデントの集計によると、年収2000万円と500万円で大きな違いが出た項目は、ざっくりまとめると
・前日の夜や日曜日の夜に明日(翌週)の予定を確認する習慣がある
・気付いたことやアイディアをすぐにメモする習慣がある
・すきま時間の活用を工夫している
・スキルアップや勉強の時間を設けている
・長期目標を立て、達成を検証している
・自分や家族の時間をブロックしている
・過去の行動を振り返り、行動を見直している

 こんなところでしょうか。

 自分で買っておいてこんなことを言うのもなんですが・・・プレジデントを愛読雑誌にしている人ってなんか・・・あんまり出世しなさそう・・・


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September 29, 2008

『ほぼ日手帳公式ガイドブック』

 とりあえず手帳本体は買っていないものの、公式ガイドブックが出ていたので、そちらをとりあえず買ってみた。

 内容としては、いわゆるビジネス手帳的な使い方じゃなくて、日記にしたり、趣味の日誌にしたり、スクラップブックにしたり・・・と既存ユーザーの色々な使い方を紹介してる。
 というわけで「ほぼ日手帳」の新規ユーザーはともかく、既存のユーザーであれば、「ほぼ日のサイト」でも紹介されているような内容も多く、特に目新しい内容もないかもしれない。

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September 10, 2008

進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。

 本当は終戦記念日にでも書こうと思っていたのですが・・・

 本棚の整理をしている時に、思わずパラパラ捲ってみた本に載っていた一節。

進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。日本は進歩と言うことを軽んじすぎた。私的な潔癖や徳義にこだわって、真の進歩を忘れていた。敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか。今目覚めずしていつ救われるか。俺たちはその先導になるのだ。日本の新生にさきがけて散る。まさに本望じゃないか。

 思わず心揺さぶられます。今から60年以上前の話なのに、今の世に投げかけているような金言です。国を背負ってたつはずの今のリーダーにすらこんな覚悟がないことが今回の福田暴走劇で示されてしまいました。しかもこだわったのは「私的な潔癖や徳義」ですらなく、単にうまくいかなくて嫌になっちゃったから。情けないです。ご先祖様に申し訳が立たないとはこういう時に使うのでしょう。

 ちなみにこの言葉は終戦間際に戦艦大和に乗艦していた士官が述べた言葉だとされています。吉田満『戦艦大和ノ最期』という本に載っているそうです。

 私が読んだ本はこちら↓

 『その時歴史が動いた 心に響く名言集』 NHK『その時歴史が動いた』編/三笠書房

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February 21, 2008

FX勉強中

 働かずに家でごろごろしたり、ゴルフばっかりしているのも何なのでFXでも初めてみようかと。適当に書籍を数冊見繕って、いつものように楽天BOOKSで注文、そして読みあさる。

 ・私のFXバイブル
 ・FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか? 利回り100%の外貨投資戦略
 ・基礎から学ぶ外国為替相場 FXマーケットの仕組みと取引の実際

 このへんを読んで勉強中です。まあテクニカル分析以外は特に目新しい勉強材料はありませんでしたが・・・まあ他の方で勉強したいという方は、「私のFXバイブル」が、基本的な知識を広く浅くまとめていてわかりやすいんじゃないでしょうか。

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January 31, 2008

人生を<半分>降りる

 ちょっとセンセーショナルなこのタイトル、10年前位の中島義道氏の著作が最近新しく文庫化されていたので、読んでます。

 まあそれに触発された訳ではないのですが、諸事情あって、2月から暫く会社を休職することにしました。隠遁生活に入ります。

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December 17, 2007

【大前流心理経済学】

 還暦を過ぎてなお、日本のトップコンサルタントとして活躍する大前氏の最近の著作。私、大学時代に【企業参謀】等を読んでコンサルの道を選んだクチですが、今でも氏は日本のトップコンサルタントだと思ってます。
 ちょっと自分のキャリアに悩んでいる今日この頃ということもあり、氏の著作を久々に読みましたが、まあタイトルを素直に信じると裏切られます。心理経済学なんていう内容ではなくて、氏から日本への政策提言集。氏は「政策」と呼んでいるけど、政策というほど煮詰められているわけではなく、ビジョン提言に近いでしょうか。

 過去のマクロ経済の常識では、景気を刺激するためには政策金利を低くして、需要面を刺激する、というのがケインズ以来の常識だったが、今のボーダレス経済では、それは古い、と。むしろアメリカのように強い国は金利を高めに保持して、資金を世界中から集め、その集まった資金を運用して殖やして国家経済を潤していくのが新しいスタンダードだ、と。
 なのに今の日本では1500兆円の自前で個人金融資産を持ちながら、超低金利で資産が有効活用されず、経済活性に生かされていない、と。そもそも超低金利にも関わらず、何故もっとアクティブな運用を考えないのか日本人は!と喝を入れる。
 平たくいうとサブタイトルにあるように「日本の1500兆円にものぼる個人金融資産を貯めるな、(有効に)使え、(殖やせ)、ソレを生かせば日本はまだまだ強くなれる」という話です。

 なんか大きな話から「日本の道路が渋滞するのは信号機がシンクロナイズされていないくて、幹線道路優先になってないからだ」なんていうかなりミクロな話まで飛んでますが、一読の価値はあるかと。★★★★☆。

 という氏の提言は全く無視するかのような証券税制議論が進んでいますが、これはもうはっきりと改悪だと思います。政治判断として「金持ち優遇」批判が怖くて改悪の方向に議論が進んでいるようですが、まさにムラの発想でしか物事を考えられない悲しい発想だな、と。
 「貯蓄から投資へ」という遅まきながら時代に即したスローガンだけはできましたが、そこから出てくる政策がコレじゃあねえ・・・

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May 26, 2007

ローマ人の物語

 徐々に痛みが引いてきてはいるものの、まだ自転車に乗れるほどじゃないし、今日は天気も悪かったので自宅安静。昨日大量に買い込んだローマ人の物語を読み耽る。

 10年程前に受験勉強で習った世界史(ローマ史)のあやふやな記憶が蘇ってきます。ロムレスに始まり、大スキピオvsハンニバルのポエニ戦争、グラックス兄弟の改革、クラッスス・ポンポイウス・カエサルの三頭政治、なぜか忘れられない大カトー・小カトー(笑)・・・

 厳密な歴史書というよりは歴史小説ですが、司馬遼太郎のいわゆる司馬史観というか塩野史観とでもいうんでしょうか。独特の歴史解釈を交えながら、登場人物を魅力的に書き上げてます。大作ですが、文句無しに面白いです。

 

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February 21, 2007

【富の未来(上・下)】

 先月読んだ【フラット化する社会(上・下)】に続く大作。IT技術の進歩が富を創出するスキームが、有史以来のスキームで劇的に変化しつつある、という論調は近いですが、そこは未来学というか諸学一般を見渡す大家のドラッカー、よりマクロな視点を交え経済のみならず政治や文化に至る社会構造全体にまで幅広く問題提起を行っている。

 構成は上巻が富の未来(+今起こっているパラダイムシフト、ドラッカー風に言うなら新しい「波」)をマクロベースで俯瞰し、下巻でそのパラダイムシフトが、具体的にどういう現象として今世界で起こっているか事例をベースにミクロな議論でまとめている。

 氏の唱えるプロシューマーの典型ともいえるブログは既に一つの経済を生み出しつつある。プロシューマー(生産消費者)化の更なる進展が、どういう富の構造を、ひいては社会の構造を生み出しているのか。非常に興味深いものである。著書の年齢を考えるとこれが最後の大作となる可能性もあるが、是非自作にも期待したい。
 
 読み応えがあるが、下巻はやや飽きてくるかも。ただ一読の価値がある本ではある。★★★★☆。

 

 

 

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February 07, 2007

【フラット化する社会】

 今更ですけど、ようやく読みました。フラットになった社会の話を飛行機の上で読む、というなかなか通な読み方で。

 インド・中国企業がアウトソーシングを中心に既にかなりのプレゼンスを誇っているIT業界に身をおく立場としては、特に目新しい内容はないですが、フラット化する社会を説明するためのヨタ(?)話がなかなか面白いです。特に下巻は大半がヨタ話といっても過言ではない。エッセンスだけを学びたい人にとってはかなり冗長に感じると思う。

 ただタタ・ウィプロ・インフォシスといった企業名やバンガロールとか大連とかいう地名にピンと来ない人。それから小さいお子さんを持つ人は読んでおいて損はないと思います。★★★★☆。

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February 01, 2007

【紳士 靴を選ぶ】

 まあある種の薀蓄本みたいなものですが、靴好きの方には面白いと思います。著書曰く、靴は5万円(!)程度の靴が良いそうだ。靴そのものの歴史や、各ブランドの歴史、著名な職人の話がコンパクトにまとまっていて、「ちょっといい靴に興味があるけど、何に手を出したらいいか良く分からない」というレベルの人にちょうど良い本なのじゃないでしょうか。
 まあ靴選びだけなら、普通のファッション氏の靴選び特集見たほうが良いと思うけど。

 おいおい、靴だけにそんなにかけられないよーと思ったが、最近「おしゃれは足元から」ではないが、いい靴はやはり魅力がある。服はUNIQLOでも靴は良い物選びたいな、と思う今日この頃。

 先日の出張の際にChurch'sの専門店があって、眺めるつもりで入ったら、うっかり買ってしまった。英語は別に得意じゃないので、店員の販売トークに押し切られたわけではないのだが・・・

 でも、もったいなくて履けないです・・・

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August 10, 2006

Zaurusの新型まだー?

 意外(?)なほどW-Zero3シリーズがヒットしているのを見て、今か今かとSL-C型Zaurusの新型が発表されないかと心待ちにしているのですが、出ないですねえ。。

 まあW-Zero3シリーズもコンポーネントとしてはSL-C型Zaurusと共通の部分(CPUとか液晶とか)なので、あんまり期待していないのですが、最近さらに猛烈に「もっさり」しているうちのZaurus君を見ていると買い替えたくなります。というかむしろ短気な俺としては叩き潰したくなるくらい「もっさり」。もう耐えられない。 

 わずか1年半という短い蜜月期間だったが、そろそろお別れなのかな。。

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April 15, 2006

『ウミガメのスープ』

 『ウミガメのスープ』/ポール・スローン著/エクスナレッジ

 頭の柔軟性を問われるクイズが面白い反面、頭の柔軟性というか「それを言ったらなんでもありじゃん・・・」みたいな悪問もちらちら。

 まあ暇つぶしにちょうどいいかも。★★★☆☆。

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March 08, 2006

『「抜く」技術』

 『「抜く」技術』/上原春男/サンマーク出版。

 いきなりですが、かなり良かったです。この本。まだ3月時点だけど、今のところ2006年の読んでよかった本ベスト1。

最初はただ単に「仕事でうまく手を抜く方法」なのかな、と思ってしまったのですが、著者は海洋温度差発電というエネルギー工学の専門家ですが、その研究の中で見出された、ビジネスの現場から私生活にも役立つ、もっと広い意味で色々なものを「抜く」技術が紹介されています。何でも積み込んでしまいがちなこの世の中ですが、意外と何かを「抜」いてみることでうまくいくことは沢山あるように思えます。

 もっとも印象に残ったのは「私」を「抜く」技術の話。一応小さなチームのマネジメントを任される身として、自分なりの理想のチーム運営だと思っている「自分がいなくても回るチーム」に通じるものがあるなあ、と。

 堺屋太一氏の経産省時代のエピソードも面白いですね。「なんて嫌なやつ」と正直思いましたけど。★★★★★。

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『人は見た目が9割』

 『人は見た目が9割』/竹内一郎/新潮社

 本屋で平積みになっているので思わず家に帰ってから発注してしまった。。しまった。数日前に読み終えただけなのに、内容を全く覚えてない。。そのくらい内容の薄い本でした。
 まあ漫画のキャラクターの表情の作り方は新鮮でしたけど、それ以外の非言語コミュニケーションを多少なりとも学んだことがある人なら特に得るものはないと思います。★★☆☆☆。

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February 13, 2006

『使える弁証法』

 『使える弁証法』/田坂広志著/東洋経済新報社

 サブタイトルに「ヘーゲルが分かれば未来がIT社会の未来が見える」とあり、なかなか興味を引く内容。但し別に中身は哲学本ではなくて、普通のビジネス書。
 現在の「IT革命」は新しい革命だが、オペレーションに革命が起きただけで、ビジネスモデルとしては既存のものがまた揺り戻しで帰ってきただけだという。ただオペレーションの革命により、既存のビジネスモデルより発展している、つまり同じところに帰ってきているようで、実はアップグレードしている=螺旋的発展の観点からIT社会の次が見えてくる、という主張。
 かつての他の革命のように全く新しい革命が起こったように感じてしまうが、新しいビジネスモデルのように感じてしまうが、現在はドッグイヤーやマウスイヤーといわれるようにビジネスの時間の流れが速いために、全く新しい概念が革命的に生み出されているように感じられるだけで、弁証法的観点から見れば、かつてと同じように螺旋的発展が起こっているだけなのだが、時の流れが速いために、革命と感じているだけなのだという。

 紹介される概念として「螺旋的発展」の他にも
 「否定の否定による発展」「量から質への転化による発展」「対立物の相互浸透による発展」「矛盾の止揚による発展」なんかが取り上げられています。ただあーなるほどーと思ったし、非常にコンパクトにまとまっていて面白い本だと思う反面、弁証法の概念が学べる本と思って読むと失敗するのでご注意を。★★★☆☆。

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February 12, 2006

積読

 20冊位積んでおいた積読本が崩壊。オンライン書店を活用するようになってから、積読本がどんどん増えている気がする。読書量もちょっとずつ減ってるしな。今更ですが、今月は読書強化月間にします。

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February 10, 2006

『10年後の日本』

 『10年後の日本』/日本の論点編集部/文芸春秋

 期待ハズレ。日本の論点の圧縮版なのかな。論点も当たり前だけどありふれた論点だし、分析もあんまし面白くない。★★☆☆☆。

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February 08, 2006

『「仕事が速い人」の時間の使い方』

 『「仕事が速い人」の時間の使い方』/西村克己著/あさ出版

 1月に2006年仕事効率化計画の一環で読んだ本。書いてあることはごく常識的な内容で、別に目新しいものではなかったけど、こうやってベーシックに立ち戻ってシンプルにやるのが一番効率的な仕事法なんでしょうね。

 この本にも書いてあるけど、仕事を早くこなすために重要なのは「人に時間を奪われないこと」「人の時間を奪わないこと」ですねえ。やっぱり人に時間を奪われるのが純粋に時間的にも、集中を削がれるという面でもマイナス面が大きいですからねえ。逆に人の時間を奪ってしまうと、巡り巡って自分のところに帰ってきますから。

 少なくとも前述の「凄い手帳メモの技術」よりは、シンプルかつ実践可能な分良書だと思います。全く同じ内容の本ではないので、比較の意味はないかもしれませんが。★★★☆☆。

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February 07, 2006

「人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?」

 「人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?」/門倉貴史著/角川書店

 思いっきり「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」のパクリ感いっぱいのタイトルですが、思わず興味をそそられてしまうこのタイトル、うっかり買ってしまいました。著書の専門はアンダーグラウンド経済ということで、ますます興味をそそられます。

 ですが、内容はというと・・・なんかばらばら。地下ビジネスの話はほんのちょっとで、後はなんか節税入門本、みたいな。それでいて巻末には望ましい税制(支出税)を語ったり、とか。取りとめもない一冊です。

 最近タイトルだけ期待させて、中身はイマイチ、といった本が多い。この本も全く期待ハズレではなかったけど、ちょっと物足りないかな。★★★☆☆。

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February 01, 2006

「使えるレファ本150選」

 「使えるレファ本150選」日垣隆著/筑摩書房。

 図書好きの人なら思わず手にとってしまうであろう、本のための本。この手の本で紹介される本は人によって好き嫌いがあるし、私はこの本で紹介されている分野の専門家ではないので、紹介された本のレベルについてどうこう、ってのはないんだけど、私のような一般人には十分読み物として面白いと思います。★★★★☆。

 文章にひねりが効いているというか(ひねくれてる!?)著者なので、好き嫌いが分かれるかと思いますが、私は日垣さん面白くて好きっす。

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December 24, 2005

「絶妙な手帳メモの技術」

 年末年始で手帳と手帳活用本が売れる時期なので、思わず購入。しかし、なんだこの本。何が絶妙なんだか。。本の大部分がシンプルでもなく、汎用性が高いとは言いにくい著者独特の手帳&メモの活用術の説明に終始していて中身ゼロ。こんな本を買ってしまった自分が情けない。★☆☆☆☆。

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December 21, 2005

「ニッポンのモノづくり学」

 「ニッポンのモノづくり学」/関満博著/日経BP

 著者は大学教授には珍しい(?)現場主義の経営学者。最近のビジネス書がスポットを当てるのは、やっぱりライブドアや楽天に代表されるヒルズ系の企業だったり、さらに進んでポストヒルズ系だったり。そんな中、日本の競争力を支えている地場の中小製造業にスポットを当ててます。

 やっぱり日本の競争力の源泉は、こういう中小企業にあるのかなぁ、と思う反面、どうしても紙面の都合(モトは日経ベンチャーでの連載記事)上、物足りない面も多い。中小企業の跡継ぎ問題は重要な問題だとは思うけど、個々の企業の紹介でいちいち出されても「?」です。

 日本各地に魅力的な中小企業が存在しているのは分かったけど。。。ちょっと分量の割りに物足りないかな。★★☆☆☆。

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December 07, 2005

「日経大予測2006」

 『日経大予測2006』 日本経済新聞社編/日本経済新聞社。

 私の中では年末の定番本。これが店頭にならぶと、「ああ、年末だなあ」と思う。そして毎年「なんかついつい買っちゃうけど、中身面白くないんだよなあ」と思いながらも毎年買っている、で、また同じ事を思う。その繰り返し。
 
 本の内容ですけど、日本経済(マクロ)・金融、マネー・経営、企業・産業技術、政治・制度、世界動向の5大テーマと、その子テーマ別に本命・対抗・大穴シナリオを予測してるという分かりやすい体裁なのだが、なんかもう予想がもうあまりにも普通すぎて面白くない。まあそういう面白さを追い求める類の本じゃないけど、面白くない。経済系の週刊誌を定期購読している人なら、別に読まんでもいいんじゃないかな。まあそれでも総括、という意味で読んでしまうのだけど。

 来年こそは多分買わないと思う。★★☆☆☆。

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November 15, 2005

「フランスの外交力」

 山田文比古著/集英社。

 現在外交ではなくて、内政のほうで大騒ぎになっているフランス本です。政治・経済・軍事のいずれにおいても超ビッグプレイヤーではないにも関わらず、外交となるとキラリと存在感を見せ付ける、そんなフランスの外交力の分析です。なんせ国家レベルでは誰もNoといえないジャイアン的なアメリカに対してきっぱり「ノン!」と言えるんだから只者じゃあございません。
 まあ詳しくは読んでもらって「ふーん」と思って頂くとして、感想としては外交力ってのは歴史の蓄積の産物なのだな、としみじみ感じました。
 かつて日本も一流の外交大国だった時代が遥か遠い昔にあったかと思いますが、300年の鎖国政策を経て外交力はゼロに。外交を構築したにもかかわらず、太平洋戦争とその敗戦を経てまたやり直し。。
 日本外交のレベルが低いと言われているのはこの辺に原因があるのかな、と。

 気になったのは、本文中にもあるようにフランスをフランス足らしめているフランス文化・言語へのこだわりが今回の暴動騒動を生んでいるとは、なんと皮肉なことよ。★★★☆☆。

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November 10, 2005

「原稿用紙10枚を書く力」

 斉藤孝著/大和書房

 著書はいわゆる「3色ボールペン」の人。この人何が専門なのか良く分からないのだけど、一応はやりモノなので読んでみた。読んではみたが・・・これで原稿用紙10枚かける力が身につくか、といわれるとちょっと疑問。

 ただ、ところどころでいいことは書いてます。本当にオリジナリティのある言葉は少ない、と。キーメッセージのつなげ方と、自らの立ち位置によって、内容のオリジナリティを出す、というくだりなんかは参考になるなあ、と思いました。

 個人的には参考になったけど、評価の難しい本ですね。★★★☆☆。

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November 03, 2005

「パイロットが空から学んだ一番大切なこと」

 坂井優基著/インデックス・コミュニケーションズ

 タイトルからも分かるとおり著者は国際線ジャンボのパイロット。
 書籍の帯についていた

 500人の命を預かるプロフェッショナルマネージャー。仕事の本質を語る。

 という文言につられて買ってみました。仕事(プロジェクト)に対する心構えであるであるとか、リーダーとしての心構え等参考になります。
 著者がパイロットのプロの条件に挙げている
 1.結果力
 2.経験によるカン
 3.柔らかい思考
 4.チームビルディング
 5.鳥の視点
 この5点、パイロットに限らずプロジェクトを引っ張るリーダーにはどの職種であれ求められてくるものだと思います。また上記5点には含まれていませんが、機長といえども、変にプライドを持たずに、副機長等の進言を素直に聞き入れる姿勢も大事だと思います。(柔らかい思考に含まれているとは思いますが)

 軽く読める本なので、結構おススメです。★★★★☆。 

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October 11, 2005

「水煮」

 成君憶著/呉常春, 泉京鹿訳/日本能率協会マネジメントセンター

 中国で大ベストセラーになったという、マネジメント本。有名な歴史小説「三国志」の現代版で、大企業の社長曹操とベンチャー企業の社長劉備が覇権を競うというありそうで、あんまりなかった良企画本。

 内容も割りとまじめ。なんか無理矢理恋愛を例えにマーケティングを語らなくてもいいのでは、と思ってしまうが、人材マネジメント系で結構いいこと書いてあったりする。
 
 結構面白い本ではあるが、あくまでも原著の三国志を何かしらの形で読んだことある人向けです。純粋にマネジメント系の本としてはあまり高い評価は与えられません。★★★☆☆。

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October 03, 2005

「ジャック・ウェルチ 我が経営」

 ジャック・ウェルチ&ジョン・A・バーン著/宮本喜一訳/日本経済新聞社

 日本でも有名なGEの元CEOのジャック・ウェルチの自伝風経営書。ジャック・ウェルチといえば、IBMを復活させたルイス・ガースナーと並ぶ世界でも指折りの名経営者。(いずれカルロス・ゴーン現日産社長なんかもそう呼ばれるのかな?)
 各事業でトップ1 or 2のシェアを確保できない事業は例外を認めず撤退するという明確な事業方針を打ち出し、人材教育では世界でもトップクラスと言われる通称クロトン・ビルを育て、さらに日本企業の"カイゼン"の思想に近いシックス・シグマという業務改善の指標(ちなみにカイゼンの視点があくまでも業務の改善に視点が置かれているのに対して、シックスシグマは結果の改善のために、業務を改善する視点を持っている、と理解している)を浸透させるなど、その後の経営界に与えた影響は計り知れない。

 そんな名経営者の自伝風経営書が面白くないわけがない!と、購入したんですが・・・なんつーか、いや面白くないわけじゃないんだけど。。自伝風だし、長い。とにかく長い。。各章にテーマ付けされているのだけど、ただひたすら時系列に語られるだけなので、正直飽きる。★★☆☆☆。

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September 23, 2005

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」

 山田真哉著/光文社

 今年の新書のベストセラー。著者は公認会計士で「女子大生会計士の事件簿」という本の著者としても有名。で、この本ですが、まず著者が考えたのか編集者が考えたのかは分かりませんが、このタイトルのセンスは脱帽モノです。素晴らしい。著者の本に、会計に興味があろうとなかろうと、思わず手にとってしまいたくなるこのタイトル。

 肝心の内容の方ですが、新書ですから特に会計の深いところの話は出てきません。在庫の話や資金繰りの話など、平易な言葉と例で分かりやすいですが、別に目新しい内容ではありません。でも多くの人が感心したであろう、下記のエピソードは見事です。

 『100人に一人タダ!は実は全員に1%割引と同じ意味』

 厳密には当選した人の買い物内容によって割引の割合は1%から多少上下しますが、まさに核心をついた内容ですね。確かに全員1%割引よりも、100人に1人タダの方がはるかにインパクトあります。この辺からも著者のマーケティングのセンスの高さが伺えます。会計士よりもマーケティングと執筆メインで食っていったほうがよいのではなかろうか。。いらんお世話かな。★★★★☆。

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July 15, 2005

「最強の投資家バフェット」

 牧野洋著/日本経済新聞社

 投資家として経営者として名高いウォーレン・バフェット本。

 PERやPBRが割安な企業に対して投資(株式を購入)して、その企業のオーナーとして振舞う
 分からない企業には投資しない
 悪いニュース程先に報告させる

 シンプルに書くと、バフェット流の投資・経営術というのはこんな感じになるのだろうが、シンプルだけど、これ、凄い凝縮された言葉ですよね。

 まあ色々ためになる言葉は出てくるのですが、ちょっと冗長で話が長いのと、ちょっと神格化されすぎのような気も・・・ってことで、★★★☆☆。

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「キャピタル」

 チャールズエリス著/日本経済新聞社

 題名にもなっている米資産運用会社キャピタル成長の物語。米国の金融業界というと、日本ではどうしても短期的な利益重視で、ドライな印象がつきまとっている。(まあ人のクビ切っておいて「クビ切論」とか偉そうに書いている人がいるくらいですからね。その印象は正しいとは思うが)。だがその一方でこの本に書かれているキャピタルは長期的な視点を持って、いかに会社の成長を持続させるか、といったことを組織風土として持っています。そう昔の賞賛されるべき日本的経営のような。

 いい会社ってのは時代によって次々と変わっていくし、本当に長期に渡って成長し続ける会社はなかなかないのだろうけど、それでも成長し続ける会社というのは、社内全体でビジョンを共有できて、各個人が個々のミッションに打ち込める環境ができている会社といえるのではないだろうか。
 A.カーネギーの「己より優れし者を集めた者、ここに眠る」という有名な墓標がありますが、こういう長期的な成長を志す会社にとってリーダーの資質とはいかに個々のパフォーマンスを長期的に高め続けられるか、にかかっていると思う。

 ちなみに資産運用会社の本ですが、資産運用に役立つ話は殆ど出てきません。★★★★☆。

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April 30, 2005

「プロ論」

 B-ing編集部/徳間書店

 とりあえずタイトルに引かれて購入。まあ適当に暇つぶしにはなるかなーくらいの気分で購入したんだけど、これが面白くて一気に全部読んじゃいました。
 この本に登場するのは、「今」を代表する各界のリーダークラスの人達(若干旬を過ぎている人がいるのも確かだが・・・)。その人達が己の職業観を語る。別にプロフェッショナリズムを敢えて語っているわけではないが、やはりそれぞれ道を究めた人達だけあって、それぞれ重みのある言葉が沢山盛り込まれてます。

 現状の仕事に満足していない方、是非読んでみて下さい。あなたにズシンとくる言葉があると思います。もしこの本の中に、ズシンと来る言葉がなかったら、もっとズシっとくる職業観があるのなら、あなたもきっとプロの一人です。★★★★★。

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February 15, 2005

「金融立国試論」

 櫻川昌哉著/光文社。

 金融立国試論というが、試論らしきものは最終章のみ。。なのでタイトルどおり金融立国試論だと思って買うとダマされる。だが、試論の章に至るまでの内容は現代の金融の論点のおいしいところを押さえていて、それなりに満足できます。文章も分かりやすいし、近年の金融の論点を軽く一読するのにおススメ。
 オーバーバンキングとは銀行数が余っているのか、預金が余っているのか、など新聞や雑誌等が曖昧な定義のまま使っている用語や、預金保険機構とは、「保険」の要件を満たしてない、など見落としがちな細やかな所にもメスを入れてます。(ただ受益者と負担者がマッチしていない故、保険とは言えないという切り口は多少反論がありますが。)
 また金融本なので当たり前であるが、郵貯の民営化の話が「国債引受専業のナローバンクは危険」「とっとと民営化しちゃって競争しなさい」とかという程度に留まっているのが残念。確かに金融学者的には論点はそれで済むのかもしれないが、民営化の論点はもっと広範に渡るものなので、もう少しさわりだけでもいいから他分野からの切り口も欲しかった。★★★☆☆。

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February 14, 2005

「マッキンゼー事業再生」

 本田桂子編纂/ダイヤモンド社

 マッキンゼーの季刊誌に記載されていた論文集。ダイエーが散々新聞各紙を賑わした事もあり、日本でも事業再生への注目はかつてないほどに高まっているだろう。そこにマッキンゼーが書いた本だというのでついつい買ってみた。
 しかし前半部の事例紹介は海外事例ということもあり、「生」っぽい感じがしない。後半部の事業再生への施策的な箇所は読みやすいのだが、内容は特に目新しい感じもなく、かつ一般論化してしまっているために、これも「生」な感じがしない。
 もっと企業(事業再生)って財務的な話を除けば、企業の数だけ、ターンアラウンドの道筋、苦労、施策があるはずなのだが。そういう地に足のついた、というか泥臭いというかそういう話が書かれていないのが残念。まあ個々のケースごとにそれぞれ課題・解決策があり、「生」っぽさを残しつつ、理論化できるほど事業再生分野、そして事業再生に携わる専門家の成熟が進んでいないのかもしれない。(今がおいしい時期なので、安易に公開しないだけかもしれないが・・・)
 そういう意味では三枝匡氏の本なんかは臨場感があって、かつ読みやすくする工夫もあって読み物としても面白いと思う。

 というわけでちょっとイマイチな本ではあったが、最後の産業再生機構のCOOの冨山氏の対談は面白い。現場の「生」の声が少し垣間見えます。★★★☆☆。

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「マルクスだったらこう考える」

 的場昭弘著/光文社。

 30-40年程前に一世を風靡したマルクス経済学。おそらく当時のインテリな大学生達はみんな競って読み漁ったはずだ。そしてどこの大学でも大概マルクス経済学の講座があった。が、21世紀の現在、いまやマルクス主義への風当たりは強い。というか風も光もあたらない状態だ。そんな私も大学生の頃マルクスを研究している同級生を半ば尊敬しつつ、とはいえやっぱり少し色眼鏡で見ていた。
 そんなマルクスに今更光を当ててみる著者と光文社にまず拍手。(というか著書はマルクスの研究者のようだからこれが仕事なので、当たり前だが。。)

 本の内容はさておき、なぜマルクス主義が廃れてしまったのか、というとやっぱりマルクス主義=共産主義=ソ連とともにサヨウナラという図式が出来上がってしまったのが大きいだろう。だが、マルクス主義、この主義っていうと共産主義とさらに結びつけやすくなってしまうので、この言い方自体が悪いと思うのだが、マルクスの社会科学の思想っていうのは1世紀に渡って世のインテリを虜にしただけあって十分に現代にも通用する本だと思う。と、同時にマルクスの描く世界はネバーランドというかユートピアのような気がしなくもないのだが。

 さすがに資本論を読み返す気にはなかなかならないが、もう一度マルクス来るかも?★★★☆☆。

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February 07, 2005

「ラッキーをつかみ取る技術」

 小杉俊哉著/光文社

 ラッキーという言葉の使い方に違和感を覚えますが、この本に出てくるラッキーを「チャンス」に置き換えると非常に分かりやすい。軽いタイトルの本なので、見逃してしまいそうですが、生きていくうえでのキャリアアップを真面目に考えている人にとっては参考になる言葉・心構えが沢山書かれていると思います。
 ただやっぱり結果的にチャンスを掴み取った人を後付け理由で、誰某はこういう心構えだったから”ラッキー”が起こった、と言ってる感じがしなくもない。なんか因果関係が逆っていうか。ラッキーな人だからこそ、素直な心を持って、物事に接して次のラッキーを掴み取っているような、アンラッキーな人は、どうしても斜めに入ってしまうので、結果的にさらにアンラッキーになってしまうような。

 ああ、こういう風に斜めに読み取ってしまう俺はやはり”アンラッキー”な人なんだろうか。。★★★★☆。

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January 05, 2005

「戦略思考のすすめ」

 河瀬誠著/講談社

 とりあえず新しいし、コンパクトだし、読みやすいし、戦略思考とは関係ない気がしなくもないが、経営理論として押さえどころ(ツボ)は、著者の意図した通り抑えてあるし、いい本はいい本な気がしますが・・・なんというか著者のオリジナリティーというかそういうものが感じられませんね。どの章も「どっかで読んだ内容だなー」という感は否めません。著者のコンサルティング経験を生かした生の体験話が盛り込まれてるともっと良いと思うのですが。
 
 まあそういう本なのでしょうがないですかね。。★★★☆☆。

 

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December 31, 2004

「平家」

 平家(3) 角川文庫 池宮彰一郎
 平家(4) 角川文庫 池宮彰一郎

 12/8のエントリにも書いた平家の続き。後半も一気に読み終えました。前半は清盛の打倒藤原官僚政治についての話で、現代にも通じる示唆に富んだ内容で非常に面白かったのですが、後半は殆ど頼朝の挙兵から源平合戦の内容になってしまったので、戦物の小説になってしまいました。なので1巻、2巻程の面白さは正直ない。ただ時代は平安末期の話だが、現代への示唆に富む内容は多い。あとがきにもあるようにこれは一種の政治小説でもある。

 英雄一代にして改革ならず。この1000年前の英雄にして日本最大の権力者となった清盛ですら一代で成し遂げられなかった改革をどうして今日の軟弱で、より官僚的になった政治家に何ができようか。そう考えると日本の未来を悲観してしまうのだが、是非現代の政治家・官僚にも熟読して頂いて改革とは何か、というのを感じて欲しいと思います。★★★★☆。

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December 30, 2004

「市場戦略論」

 フィリップ・コトラー著/ダイヤモンド社。

 マーケティングの世界的な権威である、フィリップ・コトラー博士の近著。博士はこの本の前書きにも書かれているとおり、経済学や行動科学畑の出身である。かつてSalesの一業務として捉えられがちだったMarketingにscience思考を注入して、一つのジャンルとして確立したのは彼の業績といっても過言ではないだろう。
 現代ではMarketingという用語は完全にビジネスマンに定着しているが、巷の自称マーケティング関係者の人の中にもMarketingとSalesの違いも良く理解していない人は多々いるので、そういう人には是非読んで欲しい。De-Marketingの考え方とか新鮮でした。MarketingをSalesの一部と考えている人には出てきにくい発想でしょう。

 代表的著作であるMarketing Managementもそうだが、コトラー博士の本はどちらかというと理論よりの本なので、マーケティング関係の職業にある人が、この本を呼んで、すぐに仕事に生かせる、という類の本ではない。
 ただ、マーケティング関連の仕事をしていれば、確実に用語として出てくる4Pの話とかTargeting, Segmentationとかの用語は一通り網羅されているし、マーケティング思考はどの職業についても必須の考え方であると思うので、学生のうちに読んでおいた方がよいと思う。★★★☆☆。

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December 23, 2004

「ドコモとau」

 塚本潔著/光文社

 日本の携帯電話市場の大半を占めるドコモとauの両社の2Gから3Gにかけてのここ数年の戦略と動きを書いた本。3Gへの移行戦略から携帯のコア技術の調達戦略、そしてデザインに至るまでここ数年の携帯業界の動きが全て分かります。
 一見大きな違いは見られない携帯業界ですが、ドコモはフェリカ搭載のお財布ケータイに代表されるインフラ事業に、auは着うたフルなどの携帯ブロードバンド事業に注力と、実は両社の戦略には違いがあるようです。今参入を申請しているソフトバンクはau寄りの戦略になるでしょうね。参入が認められるかどうかは微妙なところですが。

 余談ですが、この本には取り上げられていないVodafoneの動きも気になりますね。J-Phone時代に写メールでヒットを飛ばして、一時期携帯業界で2位に浮上したものの、その後は3Gへの移行の遅れ、写メールは同業他社の参入により差別化できなくなり、さらにVodafoneへ買収されたことによる混乱等でauに大分差をつけられていますが、世界トップクラスのキャリアであるVodafoneグループの一員になったメリットはこれから出てくるでしょう。但し携帯業界では日本と韓国が世界で圧倒的に進んでいますから、Vodafoneグループのコスト競争力をどう消費者に分かり易いサービスに、低コストで結び付けられるかどうかが鍵でしょうね。ブロードバンドやインフラ系のサービスは消費者に認知されてはいても、ドコモとauの思惑程は売れていませんし。ヒットの鍵は意外と身近なところに転がっている気がしますが。★★★★☆。

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December 17, 2004

「この情報共有が利益につながる」

 リアルコム㈱著/吉田健一監修/ダイアモンド社

 野中郁次郎教授らが中心となり日本発の経営理論として企業の知識創造、情報共有論が90年代にブームになりました。ですが、野中教授らの論文や著作は非常に新鮮で、「おお!これだ!」と思い立った経営幹部の方も結構多いのではないかと思います。
 しかし経営理論としての知識創造論や情報共有論は非常に納得できるものでしたが、いざ実際の企業活動としての知識創造や情報共有の取り組みとなると「結局知識創造ってなんだ?」とか「単に知識をDBに突っ込んだけど、誰も使ってない無駄なシステムが出来上がってしまった!」とか「情報は登録したけど、どこに何の情報があるのか分からない!」という話ばかりを聞く、いわゆるKnowledge Management分野の一冊。ソリューション(IT)ベンダーが発行する著書となるとどうしてもツール(IT)よりの内容となりがちであるが、この本はツール(IT)の話はほとんど出てこない。それは発行元のリアルコム社が単なるソリューションベンダーではないという宣言でもあると思うが。
 本の内容としては情報共有のパターンを情報の種類と共有の形で4パターンに分けて、それぞれに事例に基づいて各パターンを解説。この事例が豊富で分かりやすいのが良い。この分野でIBM、Microsoftの両巨人と並ぶ3強と称されていると言うだけあります。
 そして終わりの方にDMAICというこの会社の方法論の説明。これは事例ではなくケーススタディとして仮想の企業内での情報共有プロジェクトを想定してかかれてます。

 一貫して情報共有は目的ではなく、あくまで経営課題を解決するための手段であるという発想のもとで書かれているので、一般のIT関係者以外の人の方がすんなり読みやすいと思います。逆に最新のKMのツール(IT)の紹介をあてにすると期待はずれかもしれません。★★★★☆。

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December 13, 2004

「残業しない技術」

 梅森浩一著/扶桑社

 「『クビ』論」で華々しくデビューを飾った著者の近著。非常に薄っぺらい本なので30分程で読める。80%でも仕事はやりすぎ!と豪語している彼の著作だけあって、非常にいい意味で手抜きして書かれている。ええ、ホントに。何でこの本が1000円するんだ。いや、いい本ですよ。コンパクトにエッセンスがまとまっていて。

 しかしこの人、無職ならともかくアップダウンサイジング・ジャパンを主宰しているのに、肩書きが『元チェースマンハッタン銀行人事部長』なのは如何なものか。マネックスの松本大氏が『元ゴールドマンサックス・パートナー』とか名乗ると、「おお、すごい!」とか思ってしまうが。今後もクビキラーの名称で呼ばれたいんでしょうか?
 でもそういえば他にも『元JPモルガン東京支店長』と『元伊勢丹カリスマバイヤー』兄弟も活躍してるな。まあ彼らは現在も活躍してるので、元○○と言われてもいいのだろうけど、私は元○○とかって呼ばれるのは嫌だなあ。。★★☆☆☆。

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December 08, 2004

「平家」

 平家(1) 角川文庫 池宮彰一郎
 平家(2) 角川文庫 池宮彰一郎

 単行本が出ている頃から気になっていたのですが、小説は文庫で読む主義なので、単行本はスルーしてました。で、一気に2巻読み終えたのですが・・・面白いです。これ。源頼朝や、義経本は読んだことあるけど平家(平清盛)を主人公にした小説なんて読んだことなかったし。新鮮です。

 時代は1000年近く昔の話になりますが、藤原氏の血縁支配による官僚政治による国内の閉塞感と、官僚政治の打破を己への権力集中につなげたい後白河院と、同じく官僚政治の打破により豊かな国家を築き上げたい平清盛。この二人が同床異夢な関係を保ち続けつつ物語は進んでいく。
 なんか偶然なのか意図したものなのか、今まさに現代に通じるものがありますね。

 あ、でも文庫本は4分冊。しかも3,4巻はまだ発売していない。。あー前半2巻分、一気に読むんじゃなかった。基本的に登場人物が平某、藤原某、某の帝なので、人名を覚えるのが大変なのよこれ。どうしてくれんの?角川さん、1ヶ月も間を置かないで一気に出してよ。★★★★☆。

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December 02, 2004

「誰も語らなかったIT9つの秘密」

 誰も語らなかったIT9つの秘密/山本修一郎・鈴木貴博著/ダイアモンド社

 えーNTTデータさん大丈夫ですか?このくらいIT関係者じゃなくてもみんな語ってるっていうか、秘密じゃないから誰も語ってるように見えなかっただけじゃないの?それとも私の周りにはIT関係者とITに詳しい普通の人しかいないってこと?

 まあそれはともかく、序盤の章のところは本当に秘密っぽいというかあんまり公には語られてないかもしれないといえなくはないところです。標準化の話とか、システム投資のコストの話とか。
 でもアメリカの方がIT投資に金をかけてるなんざ周知の事実だし、アメリカは日本と違って人材面の格差が大きいので、ITによる業務プロセスの標準化の効果が大きいことも別に今更秘密といって語られる内容でもないです。
 ERPが企業の競争力に必ずしも直結しないなんて数年前に話題になった話じゃん、何言ってるの、今更?
 しかも割とどうでもいい単語が脚注で解説されていたりするのに専門用語に脚注がなかったり、アンバランスです。

 と、みんな口を揃えて言いそうな気もするんですが、口ではそういいながらも実は分かったフリして分かってない人も多そうなので、そういう人はこっそり読んでみて下さい。
 とりあえずIT関係者としては、重要な秘密ばバラされなくてホッ。★★☆☆☆。

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November 30, 2004

「日経大予測2005」

 日経大予測2005/日本経済新聞社編/日本経済新聞社

 結構毎年お決まりで買ってる来年予測本。毎回年末に昨年分を読み返して当たっているかどうか確認してみようと思いつつ、一度も読み返したことない。なのでどの位当たっているかどうか分かりません。
 
 まあエコノミストの意見の多数派意見を集めたような本なので、別に面白い本じゃないですけど・・・★★★☆☆。

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November 10, 2004

「日本にしかできない技術がある」

片山修著/PHP研究所

 90年代以降、韓国・台湾や最近では中国企業の猛追を受け、産業空洞化が叫ばれる中、日本国内に生産拠点を残し、技術開発を続けることにより好業績を続ける日本企業へのインタビュー集。
 紹介されているのは三洋電機/日本電産/リコー/ミレニアムゲートテクノロジー/村田製作所/帝人/本田技研工業/シャープ/林原/デンソー/ファナック、と企業規模で見ても、業種から見てもかなり幅広いジャンルから選ばれてます。

 昔のエントリにも書きましたが、最近では声は小さくなってきているものの、「中国脅威論」は未だに聞こえてきます。そんな中これらの企業は
・市場としての日本の魅力
・垂直統合的な一貫生産によるノウハウの蓄積
・最先端の技術開発力
等を理由になぜ日本に留まるのか、を述べています。 解説で斎藤誠氏が述べているように、これはまさに「現在進行形のプロジェクトX」ですね。★★★★☆。

 個人的には国内市場が小さく、政治的なリスクの高い韓国・台湾が日本を一気に追い抜く可能性は低いと思っていますが、中国は国内の経済的不均衡や景気過熱(バブル)により一時的に多少勢いが衰えるかとは思いますが、そう遠くないうちに、今日本企業が抑えている市場のうち、少なくない部分を侵食していくと思います。
 豊富な人材、現在は外資中心ながら豊富な資金、当面は安定した政治体制、有望な国内市場、そしてロシアや東南アジアなどまだまだ発展途上な外部市場等、経済発展に必要な要素を数多く持っています。
 この猛烈な中国のキャッチアップに備えるために、今後はより一層の産官学の連携が重要になりますし、海外への頭脳流出を防ぎ、海外の優秀な人材の受け入れる体制の整備が急務です。
 しかしこれらの動きは徐々に進んでいるとはいえ、やはりスピードに不満が残りますね。そりゃそうですよね、これらを進めるためには政治の指導力が必要ですが、事の優先度をつけられない独裁首相が郵政とイラクに目を奪われてますから。
 やっぱり日本の一番のリスクは政治リスクでしょうか。

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November 09, 2004

「独立コンサルタントでメシを食う技術」

池田紀行著/同文館出版

著書は若手独立のマーケティングコンサルタント。うーむ、タイトルに「独立する技術」と銘打っている割にはちょっと期待外れ。
 著書が強調する技術(?)としては、「(使える)人脈を広げる」「良き師を見つける」という、まあ非常に当り障りのない当たり前の内容です。

 ただ最近流行りの週末起業については懐疑的である点や、完全に独立して顧客起業から直接受注を受けるのではなく、半独立型として案件受注企業を通じて受注を受けるスタイルを採用している点は共感が持てます。
 また私も最近考えているのですが、「クライアント」全体を見るのが必ずしも正解ではない、という点も納得です。
 企業としてみて正論でも人が動いてくれなければ意味がないんですよね。「クライアント」に勤める個人個人を見ていかないとクライアントの共感を得て動いてもらうのは難しいな、と日々感じています。
 まあこの辺は個人の力量の問題もあって、単に私が「クライアント」企業全体と思うソリューションに、そこに勤める個人を動かすだけの説得力がないだけ、という可能性もありますが。

 若手コンサルタントというとどうしても知識・経験の面ではベテランにはかないませんし、クライアントの信頼を勝ち取るのは大変です。しかしベテラン組はどうしても営業の比率が高まるケースが多いですし、案件を複数抱えてるケースも多いです。しかも大御所になると名前で売れるのをいいことに公演で昔話したり、時事の話でも適当なことをさも真実のように語る輩も少なくないです。
 結局クライアント先に出向いて、第一線でもっとも一生懸命考えているのは若手層だと思ってます。クライアントの方々、「金払ってんだからプロの仕事をしろ!」とおっしゃるのもご尤もです。ですが、少しだけ長い眼で見て下さい。

★★☆☆☆。

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November 05, 2004

「30ポイントで読み解くマキャベリ"君主論"」

 金森誠也監修/PHP研究所。

 イタリアの政治家マキャベリの名著「君主論」のポイントをイタリアに限らず世界各国の歴史(といっても西洋と日本が大半ですが)に関連付けて解説されてます。近代まえは非常に示唆に富む内容であっただろうと思いますが、さすがに現代においてはストレートに応用するわけにはいきません。(「征服地の民衆は根絶やしにしろ」とか)

 ただ人間の本質的な性質を突いてるなーと思わされる点も結構出てますし、実例として出される歴史話が面白いです。★★★★☆。

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November 02, 2004

「やりたいことが分からない人たちへ」

 鷲田 小彌太著/PHP研究所。

 ああ、もう前にも書いたけど、うっかりこういう本を読んでしまう自分が嫌になる。そう、うっかり前の本と一緒に買ってしまっていたのだ。で、大阪の家に積んどいたら、読む本が手元になかったのでついつい読み始めてしまった。

 ええ、やっぱりつまんなかった。

 この人昔書いてた哲学の入門書は面白かったのなぁ。★☆☆☆☆。

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October 30, 2004

「キャリア転機の戦略論」

 榊原清則著/筑摩書房。

 著書がイギリスのロンドンビジネススクール(LBS)で教鞭を取っていた際に、受講していた大学院生に対してインタビューを元に作成した(欧州的)キャリア形成論。キャリア形成のフェーズを初期(20代~30代前半)、中期(30代半~40代)、後期(50代以降)に分けて、各フェーズのさまざまなタイプの方のキャリア形成を生涯学習の視点から纏めてます。
 まあ個々のキャリア形成に関しては本を読んでもらうとして、海外(欧州)は生涯学習の仕組みがきちんとできているんだなあと感じました。日本でも最近MBA/MOTやロースクールなど、大学を卒業して社会人経験のある人を対象にした大学院が次々と新設されていますが、向こうはもう完全に根付いている感じがします。 
 
 それにしても榊原教授、専門は企業戦略論だったかと思いますが、こういった本を書くのは自身のキャリア形成(国立大学の教授職という安定職を捨てて、LBSの準教授に転身)を振り返って興味が沸いたんですかね。★★★☆☆。

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October 25, 2004

「IT常識力」

 高木晴夫監修/三笠書房。

 まあ、大した内容じゃないなーとぱらぱらめくって思ったんですが、一応IT業界に身をおくものとして最低限の常識があるかどうかのチェックを兼ねて読んでみました。IT系のニュースをよく見ている人にとっては何ら新しい発見はないと思います。私も新しい発見は特にありませんでした。知識の再整理っていう感じかな。
  
 でもIT系のニュースをあまり読まない人にとっては、簡単に最新のITニュースが押さえられていいと思います。★★☆☆☆。

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October 22, 2004

「2010年の有望技術・市場」

 日本経済新聞社編。

 最近は中国脅威論も多少収まって、日本の研究開発力の高さや新技術の開発力の高さを再認識しようという論調が多少増えてます。この本はまさにそんな日本の未来を支える有望な新技術(-2010年)の総論本。
 ジャンル別に
 1.情報・通信・放送・マルチメディア
 2.エレクトロニクス・デバイス・素材
 3.環境・生活・エネルギー
 4.機械・航空宇宙・自動車
 5.医療・バイオ・食品
 
 必ずしも日本発ではない新技術ばかりではありませんが(特にバイオ系とか)、多くの新技術が日本国内で開発が進んでいるものばかりです。日本の技術力も捨てたものじゃないですね。問題はこのフェーズの後、きちんと消費者に魅力のある形で商品化ができるかどうかという問題はありますが。

 前述の中国脅威論は私的には賛同できません。政治関係でしっくりいってはいないものの、経済的には現時点では中国は日本のいいパートナーになっていると思います。もはや100品目以上で中国企業の生産シェアが世界トップになっていたりしますが、いずれも日本国内で生産するにはコストがかかってしまうローテク品目が多いので棲み分けは可能だと思います。それでも非常に早いスピードで成長を続ける中国は、今後も成長を続けて世界の経済大国になることは疑いようがないですが、日本同様、もしくはそれ以上に内部的な問題を抱えており、一気に日本を追い抜く可能性は低いと思っています。
 ただ今の技術力の高さに胡座をかかずに、今後も先端技術力を維持していけば、日本経済はさほど心配する必要はないと思います。ただ、そのためには日亜科学と中村カリフォルニア大学教授の問題のように先端技術の研究開発者をいかに処遇していくのか、知的財産権を国としてどのように保護、活用していくのか、といったところは今後明確にしていく必要があると思います。★★★★☆。

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October 18, 2004

「経済物理学の発見」

 高安秀樹著/光文社。
 
 物理学と経済学の融合を目指す新しいジャンルの経済物理学の入門書。新書にしては結構分厚い本だが、序盤は経済物理学の考え方や、主流のトピックなんかが紹介されてます。ちょっと難しい数式とかグラフとか出てくるので数学アレルギーがある人にとっては結構辛いかも。数式が出てくるところを読み飛ばしても結構楽しめるとは思いますが。
 本当に経済物理学の学問対象として認められているのかどうかは分かりませんが、複雑系領域と密接に関わっているようでうす。「カオス」とか「フラクタル」とか「ゆらぎ」とか複雑系の本に出てくるような用語がちらほら出てきます。これらの用語が経済物理学のキモとなる要素のようです。この辺の用語が既存のミクロ/マクロ経済学では解明できない、いわゆる「市場の失敗」を理論化する鍵になっている。
 例えば近代経済学では裁定取引(同一の財を安い市場で買って高い市場で売る取引)は無視している(*)が、現実にはほんの短い時間であっても裁定取引は存在し、それが市場のゆらぎを生んだりする、と。
 *裁定取引は同一財を安い市場で買って、高い市場で売るだけの話なので、そんなおいしい話があったら、みんな裁定取引に走るので、存在しえないということ。ネットワークとコンピュータの高性能化により、市場の距離が縮まったこともあって、裁定取引の機会は確実に減少しているはずだが、それでも極小の時間においては必ず存在する。

 後半部分は著者の現在の研究対象なんでしょうが、地域通過の話とか経済物理学の話とそれてしまっているのが残念。それよりも前半部分の話を膨らませて、今までの経済学で理論化しきれてないゴマカシが経済物理学ではどのように理論化できるのか、数年前からブームになった金融工学との関係などに紙幅を割いて欲しかったですね。★★★☆☆。

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October 08, 2004

「問題解決の交渉学」

 野沢聡子/PHP研究所。
 交渉の議題となる「コンフリクト」に焦点を当てて、コンフリクト解決法を場合分けして、交渉のステージ毎のポイントを解説してくれてます。
 読んでて自分の交渉スタイルでなってないなーと思ったのは、やはり交渉の議事内容と交渉相手が一体化してしまっていることですね。交渉がうまくいかないと、交渉の議事だけでなくて相手もまとめて憎たらしくなってしまう。交渉相手はあくまで交渉のパートナーであって、ここは切り分けて考えないといけないですね。
 それと「はっ」と思ったのは「交渉においてゴールは一つじゃない」ということ。状況と相手の本音、自分の要求の優先度をきちんと整理して、相手との合意事項を序所に増やしていって、双方のWin-Winを目指すということ。
 常に人とやり取りする機会の多い仕事についているので、しっかり交渉術を身に付けたいです。★★★☆☆。

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October 05, 2004

「人民元・ドル・円」

 田村秀男著/岩波書店。最近よく騒がれてる人民元の切り上げについての話かと思いましたが、中国の一般経済事情や金融政策史にも触れられていて結構面白かったです。ただ歴史と現状の解説が多くて、人民元切り上げのタイミングや、人民元切り上げによる日本及び世界経済へのインパクトにも、もっと紙面を割いてもいいんじゃないかな、とは思いますけど。★★★☆☆。

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September 24, 2004

「仕事が嫌になった時に読む本」

 笠巻勝利著/PHP研究所。

 ああ、まさに最近の私にぴったりの本。1983年に初版が刊行され、1999年に単行本から加筆修正されて文庫化された本。しかも文庫化されてから2003年の5月で既に15刷を数える超ロングセラー。超ロングセラーといっても、どこかの教授が書いている超○○みたいに何が超なのかさっぱり分からん本とは大違い。さすがに元気が出る言葉が沢山出てきます。いくつかここで紹介したいのですが、いい言葉が沢山出てくるので、仕事に悩んでいる方、本屋に行って買って読んで下さい。600円でお釣りがきます。

 ただ、なんか読み進めていくと徐々に食傷気味っていうかくどく感じるのも確か。だんだん「あーもういいよ。分かったよー。」という、なんていうか説教されているような気分になってしまう。それは単に私に負け犬根性が染み付いているからか。

 しかしなんか最近こんな本ばっかり読んでるなぁ。。★★★★☆。

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September 12, 2004

「ビジネススクール流知的武装講座」

 伊丹敬之・沼上幹・関満博・加護野忠男著/プレジデント社。

 一橋大学と神戸大学のビジネススクール教授陣による共著。伊丹が経済・産業一般、沼上が戦略論と組織論、関が中小企業と中国産業、加護野が経営一般を担当してます。
 伊丹が書いている経済・産業一般の欄は新聞読んでいれば特に読む必要はなかったな。興味深かったのは関が書いている中小企業と中国産業の分野でしょう。現場でのフィールドワークを重視する氏だけあって、新聞には書いてない中小企業や中国の実態を垣間見ることが出来ます。
 伊丹担当分  :★★☆☆☆
 沼上担当分  :★★★☆☆
 関  担当分  :★★★★☆
 加護野担当分:★★★☆☆
 全体      :★★★☆☆

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September 07, 2004

「非米同盟」

 田中宇著/文芸春秋。

 Internetを活用した幅広い情報収集と、鋭い仮説を持って国際政治の裏を読み解く田中氏の最新の著作です。田中宇の国際ニュース解説にある内容を纏めている感じですので、氏のサイトをチェックしている人にとっては繰り返しになりますが、アメリカの中枢部がアメリカが覇権国の重責から降りるために、自滅的な行為を取って国際協調体制を狙っている、通常は考えられない自国の自滅をアメリカの政治家が狙っているという大胆な仮説に沿って最近の国際政治を斬ってくれてます。そして自滅の一方で「非米同盟」を支援する動きが見られる、と。反米ではなく、あくまでも非米同盟。
 最近の国際政治ニュースの動きを知りたい方、仮説構築のスキルを深めたい方、参考になると思います。★★★★☆。

 そういえば秋の内閣改造で外務大臣はどうするんですかね?小泉のことですから、そろそろ川口大臣にも飽きてきているだろうし、ウケとサプライズ狙いで猪口邦子さんですかね。ただアメリカのイラク戦争に加担した小泉が「戦争と平和」の著書である猪口さんを起用しようとするのもおかしな話ですが。
 

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September 06, 2004

「第五の権力 アメリカのシンクタンク」

 横江公美/文芸春秋。

 大統領選(2004.11)もそろそろ間近に迫ってきたこともあり、また脚光を浴びるであろうアメリカのシンクタンク関係本。アメリカのシンクタンクの歴史と、最近のシンクタンクの動きについて、シンクタン好きの著書が語ってくれてます。(著者はとあるシンクタンクの代表)。
 しかしシンクタンクって響きがいいですよね。Think Tank。なんかこう知的な香りが素敵。学生時代にちょっと憧れてました。
 まぁタイトル通りの内容なんですが、このままだと単なるアメリカのシンクタンクマニアのレポートですね。あとがきに日本のシンクタンクの課題が上げられてますが、なんか課題がありきたりですね。本の趣旨からは逸れますが、日本のシンクタンクの進路について、1章割いて書いて欲しかったです。

 日本の最大のシンクタンクといえば霞ヶ関です。そのた経済産業研究所等の独立行政法人の半公半民の会社が続き、財界等が厳密にシンクタンクとは言えないまでも政策提言という意味ではこれに続くと思います。純粋に民間のシンクタンク(いわゆる○○総合研究所)は、ほぼ営利企業で、システム開発なんかがメインになっているところが多いですね。マクロ予測なんかは一応出してますけど、親会社の銀行・証券・保険向けの研究という感じですし。政策提言に近いことをやってるのは三菱総研くらいでしょうか。ちょっと寂しいですね。

 日本は世界で最もブロードバンド環境が低コストで手に入る国であり、Blogという簡単な情報発信ツールが広まりつつあるわけですから、新しい潮流が出てきてほしいですね。先週読んだ「社会起業家」にも書いてあったようにビジネスセンスを持ちつつ、非営利的な活動として社会に提言を行っていくような団体が出てくると面白いですね。
★★★☆☆。

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August 29, 2004

「社会起業家」

 斉藤槙著/岩波書店。

 エンロンやワールドコムの不正会計事件以後、ビジネスマン(ウーマン)の間で"Make the Money, and show me it!"というウォール街的な色彩の濃い会社ではなく、しかし純粋に利益を追わない従来型のNPOでもなく、企業としての利益と社会の利益の双方を追う新しいNPO企業が脚光を浴びているようです。この本はそんな新しいNPOの登場した背景と実情を事例を交えて解説してます。

 それにしても向こうのビジネススクールは、常に時代のニーズに合わせてMOTコースを導入したり、社会起業のコースを導入したりと常にVer.Upを怠らないですね。日本でも最近になってようやく、産官学の連携とやらで、大学に(主に理系の学部ですが)注目が集まってますが、大学は日本の競争力を維持する源泉となるべく、新しいチャレンジをどんどん実施して欲しいですね。別に国立だろうと私立だろうと独立行政法人だろうと運営主体は何でもいいんで。
 話がそれましたが、本の中にちょっといい言葉があったので書き留めておきます。

 It takes 17 muscles to smile, and 47 muscles to frown.
Conserve energy.(Unknown)

(和訳)笑うのに必要なのは十七種類の筋肉、だけど、しかめ面をするのには四十七の筋肉がいる。
 エネルギーを大切に。(作者不詳)

 あぁ、やっぱり人間ってしかめ面してるよりも、笑っている方が自然に近いんだなーと思いました。私も少しエネルギーをセーブせねば。。★★★☆☆。

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August 28, 2004

「ツイてる!」

 斉藤一人著/角川書店。

 著者は自分のことを"変な人"というが別に考えていることは変だとは思わない。当たり前のことを当たり前のように前向きに積み重ねていった結果今につながっているのでしょうね。ただ、その当たり前のことを当たり前のように"継続して"続けることが大変なんですよね。
 自分が今まさにそうなんですが、自分の中で「今壁に当たっていてるな・・」と思うときに読むと、著者が別の著書で書いているように心が少しだけ軽くなります。★★★☆☆。

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「スナップ・ジャッジメント」

 内藤誼人著/光文社。

 サブタイトル"瞬間読心術"とインパクトのある帯にやられました。内容としては一般的に知られている

 髪をかきむしるのは、困っている心理を表す

 的なあまりにも当たり前な内容も含まれていますが、自分であまり意識していなかった仕草が意外な心理を表していたりで、それなりに楽しめました。適当に寝転がりながら暇つぶしにどうぞ。★★☆☆☆。

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August 02, 2004

「現代日本の問題集」

日垣隆著/講談社

 著書の日垣氏、エコノミストの"敢闘言"を書いている人で好きなジャーナリストの一人です。TBS系の朝の情報番組"Watch"なんかにも出てますし、最近はお茶の間でも結構有名人ですね。

 本作はタイトル通り、現在日本が抱えている様々なジャンルの大きな問題点を、きちんと取材して、法律文献もきちんと読解して、解説して、自分の意見を、例の皮肉たっぷりな(本作では少しおとなしめな気がするけど)日垣節でコンパクトにまとめております。あの皮肉まじりの語り口は賛否両論ですが、私的には、あの口調がさらに魅力です。

 自分の専門分野ですら、どこかで既に言われているような底の浅いコメントをかます"自称"専門家が結構いるなかで、社会から政治から経済から国際から・・・本当に様々な分野を、きっちり自分の切り口で切れる。うーん、お見事。
  結構舌鋒鋭い著者に対しては、賛否両論、色々著者については意見が分かれるでしょうが、彼が巻末で指摘しているように全面支持 or 全面否定の二元論的な解釈はしちゃダメですよ。「あー今日本ではこういう問題があるんだな。でも彼はこう言っているけど、俺はこう思う。」というのが正しい楽しみ方ではないでしょか。

  新書なんで、各問題について少々物足りないと思う人もいるでしょうが、複数の著書に何度も同じようなことを書いて著作を水増ししているような著書が書いた愚作とは比べるも愚かな良書でございます。★★★★★。

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July 23, 2004

「日本のもの造り哲学」

藤本隆宏/日本経済新聞社。

 論等として日本企業はモノづくりに力を注ぐべきだということで一貫してます。ただ統合(インテグラル)なもの造りに力を注いで企業としてのもの造りパワー(基礎体力)を鍛えつつ、擦り合せ過剰となっている部分をある程度モジュラー的な考え方、下流の戦略的なところ(=顧客にいいものを分かってもらう仕掛け)を考えて財務的な成果(表の競争力&収益力)も高めていきましょうというのが大筋です。

 ITともの造りの関係の話もあって、IT関係者としては嬉しいです。標準化するオープン型ITと統合型もの造りの組織能力の間のマッチング作業がこれからの課題になる、まったく同感。作中ではCADが例に挙げられていますが、標準化されたソフトウェア、例えばERPなんかが本当に企業の競争力の向上に役立つのか、は常に問題意識として持っています。
 そしてITともの造りの関係ではなく、ITのもの造りに関しても、この理論を持ち込めないものか、と。ITに関するもの造りの競争力の研究。誰か研究して下さい。

 著書が言うように、この本は現場発のモノ作り戦略論。哲学とは別に哲学的なモノの考え方ではなく、不変のぶれない考え方を指す、と書いてあります。確かに、様々な企業の生産現場をいて研究された方なので、十分説得力はありますが、学術的な論文にしては実証研究が足りない、仮説推論レベルの内容も結構占めていると思いますので、完成版に期待したいです。
 それからイノベーションのジレンマ/イノベーションの解と合わせて読むと結構面白いと思います。★★★★☆。

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July 22, 2004

「MOTアドバンスト 技術ベンチャー」

早稲田大学ビジネススクール 松田修一研究室/日本能率協会マネジメントセンター

 早稲田大学ビジネススクール発行のMOTテキスト第4段。今回は技術主導ベンチャーのスタートアップ戦略(内容は戦略(Strategy)よりは戦術(Tactics)に近いですが)についての本です。
 今回は同シリーズの以前の著書とは違って、同ビジネススクールの博士課程に在籍していた実務経験者が書いているので、割と実践的でケーススタディも豊富に含まれていて、分かりやすいです。ただどこか他のベンチャー経営論で読んだような内容が多くて、新鮮味には欠けています。テクノロジーマネジメントの本だと思って買うとがっかりするかも。(実務経験者とはいえ、著者陣を見ると、全員がいわゆる文科系の出身者だったりしますし。技術ベンチャーには詳しいかもしれませんが、純粋にテクノロジーマネジメントの専門家かといわれうと「?」ですね。)

 類書に「ウォートンスクールの次世代テクノロジーマネジメント」(ジョージ・デイ&ポール・シューメーカー編/東洋経済新報社)がありますが、こちらの本もテクノロジーマネジメントの観点から市場分析、マーケティング、競争戦略、組織戦略を踏まえて記載されている(こちらの方がStrategicですね)ので、興味がある方は、この本も面白いと思います。★★☆☆☆。

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July 20, 2004

「プロフェッショナルマネージャ」

ハロルド・ジェニーン著/プレジデント社。

 普通に本屋に平積みされていただけだったら、別に買わなかったかもしれない。ただ、帯に「これが私の最高の教科書だ」とファーストリテイリングの柳井会長のコメントが付いていて、思わず買ってしまった。同じような理由で買ってしまった人が何人いるだろうか。

 作中で気になったコメントを二つ。
 1.本を読むときは、初めから終わりへと読む。ビジネスの経営とは終わりから初めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ。(三行のTheory) 

 当たり前ののように見える言葉ですが、至言です。別に経営に限った話ではなく、全ての仕事はこうあるべきだと思います。政治だって同じです。閣僚は日本という企業を経営する経営陣であり、首相は社長です。どこぞの首相のように「改革だ!」と叫ぶだけなら、別に誰でもいいんです。もちろん首相の職務・責任は一企業のトップよりもはるかに重いですから、全てを一人で抱える必要はありません。ただせっかく"素晴らしい"官僚機構を日本は持っているんですから、細かい手段は彼らを使い倒せばいいんです。いまのどこぞの首相にはゴールが見えていません。手段の目的化が進み(いや、もともと目的を理解していない可能性も大)、思考停止に陥っています。こういう思考停止に陥っている人に読んでほしいですね。

 2.セオリーなんかで経営できるものはない
 あの、この本もTheoryなんですけど・・・違うんですか?

 自伝的な部分も含まれているので少し厚いのと、訳が少し読みづらいのを除けば、まあ面白いかと思います。★★★☆☆。

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July 19, 2004

「哲学マップ」

 貫成人/筑摩書房。

 またまたちょっぴり哲学チックな本。といっても哲学の深い話ではなく、古今東西哲学者一覧集、みたいな感じ。といっても新書なので、詳細な話は出てきません。西洋哲学のアテネから現代まで+東洋思想もちょこっと、的な感じを特急で一通り解説してます。詳細な話に深入りしたければ(オススメしませんが)、各個別の哲学者の著書や研究本を読むべし。ただし、繰り返しますけどお勧めしません。
 
 ところで作中に面白い言葉がありましたので引用します。

(以下引用)
木田元が述べたように「哲学というのは、西洋人の奇妙な思考習慣」なのである。

 うーん、なるほど!確かに西洋の哲学者の思考には「自我とは何か」をテーマにしているものが多い。だが、東洋の思想(東洋というか中国、インドなどアジア圏ですね。)には「自我とは何か」というテーマを突き詰めるのではなく、「無」の思想がテーマになっています。代表的なものは仏教の「諸行無常」の思想ですね。道教の「無為自然」しかり。

 で、思ったんですけど、私なりの結論としては哲学という学問は私にとっては無用のモノということが理解できました。ええ、理解できないんです。馬鹿ですいません。というのもありますが、西洋の「自我とは何か」的なテーマも東洋の「無」の思想も、今の私には何も答えがないのです。「自我とは何か」なんてテーマは生産活動を終えた人生の終盤に考えることもあるかもしれません。その頃には「無」という思想が多少できているかもしれません。人生において何かを成し遂げた、と思った時点で初めて「自我とは何か」的な哲学的なテーマを受け入れられる素地が出来上がるような気がします。
 でもたかが20数年生きただけで、こんなテーマは非常に深すぎて、答えに困りますし、私にとっていい答えが出せないと思うのです。(「現時点での断面」という限定付きで出せるかもしれませんが。)
 
 よって私にとって哲学とは
「基本的には人生において生産活動を終えた人間が学ぶものであり、哲学者とは、それなしでは生きていけない人のことを指す」と定義されました。ちゃんちゃん。★★★☆☆。

今回はいつにも増して駄文ですね。最近コメントやトラックバックが付いているところを見ると、こんなサイトでも見てくれている人はいるのですね。下らん文章ですいません。

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July 14, 2004

「学者の値打ち」

鷲田小彌太著/筑摩書房。

 まあ、なんて言うんでしょうか、著者の鷲田氏、学者の中では割と異端な方だと思うんですが、学者の批評するほど実績のある方なんでしょうか?作中にある雑書は沢山書いておられるようですが。それとも象牙の塔の中の象牙の塔である哲学者なんて皆他人の批評ばっかりしているものなんでしょうか?

 著作の内容云々は置いておいて、最近は不況の影響なのか実学志向が強まっていて、若い人がこういう思想や哲学といった非実践的な学問(純粋な学問?)を学ぶ機会が少なくなっているのは少し残念ですね。私も基本的には経済・経営書しか読みませんけど、その中でも、お手軽ないわゆる"ビジネス書"といわれているようなジャンル、つまりTheoricではなく、現実の経済・経営の分野で起こっている事象分析の本ばっかり読んでいるような気がします。
「すぐに役立つ本はすぐに役立たなくなる」という格言を思い出しただけでも良しとするか。★★☆☆☆。

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「MOTアドバンスト新事業戦略」

寺元義也+山本尚利著/日本能率協会マネジメントセンター。

 最近日本でも、ちょっとしたブームになっているMOTのシリーズテキストブック。今後日本で有望な事業(基本的にはアメリカで既に市場が広がりつつあるもの)の紹介と、現時点でのアメリカでの有望事業に参入している企業の戦略を簡単にまとめている。タイトルに戦略とあるが、いわゆる経営戦略本ではなく、あくまでもMOTの観点から、どういう市場が有望で、そこに参入するためのソースとなる技術は何か?といったマーケットインの発想から組み立てられています。後半は少し毛並みが変わってアジア(韓国・中国・台湾)の新興企業の事業戦略の事例紹介になっています。で、締めで今後の日本企業が取るべき進路みたいなものをざっくりと。

 全体として大半が事例紹介なので、あまり面白い本ではないですが、シリーズで一通り読んでいくと、MOT的なものの考え方の基本は身についてくるんじゃないかと思います。★★★☆☆。

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July 13, 2004

「イノベーションのジレンマ」

クレイトン・クリステンセン/翔泳社。

 常に新技術を追い求め、顧客の求める新製品を開発し、高品質なサービスを提供するイノベーティブな業界のリーダー企業が、その優れた組織能力、経営手法により、逆にジレンマに陥り、新興企業の攻勢にさらされるのか、を理論化した本です。非常に面白い本ですが、続編として「イノベーションへの解」が出ており、こちらを読めば、大体本書で書いてある内容もカバーしてあるので、こっちを読めば別に本書は読まなくてもいいかも。
肝としては企業はある時点から顧客が購入に値する価格/機能のバランスを超えた高機能/高価格製品に手を出してしまい、そこまでの高機能を欲しない消費者はローエンドの低機能/低価格の商品で満足してしまう。ローエンド市場は大企業にとっては重要な市場ではないため、むしろローエンド市場からの撤退を大企業は喜んでするが、それが続いていくと、ローエンド市場を制した新興企業はブランド価値を高め、徐々にハイエンド市場にまで進出し、かつての優良企業は淘汰されていく、といったところです。

 事例はディスクメーカーがメインですが、このイノベーションのジレンマ理論(?)、CPUのインテルや、PC OSのMicrosoftにも適用されそうですが、彼らは依然として市場のリーダーとして君臨しています。これらはなぜなんでしょうね?CPUのクロックスピードもOSの機能も、別に数年前のものでも私なんかは十分満足しておりますが、それでもローエンドから市場を進出していく、という企業はまだ出てきておりません。もちろんAMDはRed Hatのような新興企業が存在することは存在していますが、とてもIntelやMicrosoftを脅かすほどの存在ではありません。これは彼らが、既に機能と価格のバランスを超越したブランド企業となりえている、と理解すればよいのでしょうか?難しいですね。★★★★☆。

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July 12, 2004

「経済敗走」

吉川元忠/筑摩書房。

 うーん、なんて言うんでしょう。。全体を通じて何が言いたいのか明確じゃありません。「マネー敗戦」のように読んでいて、論理の鋭さも、面白さもイマイチ感じませんです。読んでからしばらく経っているから忘れているってのもあるが。ま、それだけ記憶に残るほどの内容じゃなかったってことですね。しかし最近いろんな所で陰謀説がブームですね。★★☆☆☆。

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July 07, 2004

「頭を良くする仮説の立て方」

和田秀樹著/PHP研究所。精神科医でありながら、経済・政治・教育など幅広い分野で言論活動を行っている著書の最近の著作。なんか幅広く社会全体に対して興味を持って仮説を立てるってことに異論はないですけど、なんか仮説の立て方があまりにも素人っぽくないですか?素人にはプロには立てられない仮説を立てられる可能性がある、と言ってますけど、それもある程度の基礎的な素養がないと難しいと思います。本人も各種討論会とか委員会で「和田さんは素人だから・・・」的なコメントをされたことがある、と作中で語っているが、本当に素人っぽい発言をしていそうだ。。(別にその手の会に出席しているであろう、その道の権威とか政治家とか官僚とかが正しいと思っているわけではない。念のため。)
あと、各著作に「私は年間何十冊と著作を書いている」的なコメントを「色んなことに興味を持って常に自分なりの仮説を立てているからこんなに著作が書ける」、と自慢気味に書いておられるが、書いてある内容のレベルが低いし、使いまわしが酷いので、別に彼の仮説思考が優れいてるわけでも、生産性が高いわけでもありません。別な本で出すのはともかく、同じ本(この本ね)、全く同じといっていい文章が続けて出てきたのにはびっくりです。同じ内容を色んな媒体に送っているのがバレバレな上に、それを同じ本に載せますか?随分とずうずうしいですね。。あきれます。
ただ彼が推している国際政治ジャーナリストの田中宇(たなか・さかい)さんは私も注目しています。彼の仮説ロジックは深い。勉強になります。★★☆☆☆。

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「成功企業のIT戦略」

ウィリアム・ラップ著/日経BP社。別に普段からシステム構築系の雑誌(日経コンピュータ、日経ITストラテジー、日経ITプロフェッショナルなどシステム技術系に特化したやつじゃない雑誌ね)読んでいる人は敢えて読む必要ないです。
というか別にこの本に書かれている内容なんて別に成功企業のIT戦略でもなんでもない。各ケーススタディとして取り上げられている各企業の事業環境の説明、及びIT化の背景、実施内容ともあまりにも中途半端。これを読んで「成功企業がどういう戦略のもとIT化を進めているか」なんて期待しない方がいいし、訳も読み辛い。★☆☆☆☆。

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July 06, 2004

「経済学のエッセンス」

小室直樹著/講談社。サブタイトルに~日本経済破局の論理~とついているので期待して買ったのですが、東洋経済から出ている「論理の方法」と書いてある内容は殆ど同一内容です。Key WordはひたすらY=C+I。YはGNP、消費をC、投資をIとしてます。ただ、この本ではエッセンスの名の下に非常に簡単なモデルで理論構築されています。前提は政府、外国、時間概念を捨象しています。
一般的なマクロ経済学の教科書に載っている式はY=C+I+G+(EX-IM)かな?(Cは民間消費、Iは民間投資、Gは政府支出、EXは輸出、IMは輸入)下手に簡潔なモデルを作成するよりも、ある程度現実に即したモデルの方が理解しやすいと思うんですが。そういうことに疑問を持つ人はこの本の読者対象じゃないんですね。そういう人は個人でもう少し難しいマクロ経済学の本を読め、と。
なんか同じような本を何度も買ってしまう私もアホなんですけど、同じ内容の本を違うタイトルで売り続けるの辞めてもらえないですかね。資源の無駄ですよ。あっこれも出版社のInvestmentを増やして、私のConsumptionを増やすための方策?★★☆☆☆。

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July 04, 2004

「怖いくらい人を動かせる心理トリック」

樺旦純著/三笠書房。心理トリックというよりは人間の心理構造の話ですね。タイトルの妙で思わず手に取ってしまいました。この手の心理本は結構好きなので、これといって目新しい内容はなかったです。時間つぶしにどうぞ。★★☆☆☆。

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June 29, 2004

「プロジェクトXリーダーたちの言葉」

今井彰著/文芸春秋。
いいですよねえ。プロジェクトX。ここに出てくるプロジェクトリーダー達のプロジェクトとはスケール感がまるで違いますが、プロジェクトと名のつくものに関わっている身としては非常に心に染みる言葉が沢山出てきます。
時代は変わっているし、ここに出てくるプロジェクトリーダー達の方式が現代のプロジェクトで通用するか、といえば、必ずしもそうとは言えないとは思いますが、ここに出てくるリーダー達には共通の資質が備わっていると思います。それは「逃げない」「常に前向き」「自分を信頼している」、この3点は時代が変わってもプロジェクトを引っ張る人間として必要であり続けるでしょうね。
こういうリーダーに私もなりたいものです。★★★★☆

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June 28, 2004

「「平成三十年」への警告」

堺屋太一著/朝日新聞社。
日本を代表するフューチャリスト兼小説家兼政治家の堺屋氏の本。小説「平成三十年」の執筆のかたわら書いていたコラムを一冊の本にまとめたやつです。
基本的にこの著者、歴史小説を沢山書いていることもあり、非常に歴史を踏まえた有用なコメントがあるのは事実なんですが、なんつーか自慢話かつ自分を棚に上げた発言が多くて不快。
その一「官僚批判」
批判する内容は正しいとは思いますが、あなたも元通産官僚でしょう。自分の官僚時代の話は日本万国博覧会を成功させたとか自慢話だけで、後は官僚批判ですか?
その二「小渕政権自慢」
橋本政権や現小泉政権には非常に批判的ですが、自らが閣僚を勤めていた小渕政権はベタ褒め。確かに景気の微妙な回復期に緊縮財政路線を引いた橋本政権や、改革とは名ばかりの小泉政権にはうんざりですが、小渕政権だって無責任に国の借金を雪だるま式に増やしておいてベタ褒めですか?小渕政権時に景気が上向いたのは、財政出動による景気浮揚効果が多少あったにせよ、国内の景気循環が浮揚期だったのと、アメリカがITバブルで景気好調だったのが主要因ではないですか?
その三「受験エリート批判」
ま、その一の官僚批判にもつながりますけど、あなたもその受験エリートまっしぐらで浪人してまで東大行ったクチでしょ?
そんな感じで読み始めは面白いんですが、徐々に不快になることウケアイです。
★★☆☆☆。

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June 25, 2004

「名前だけのITコンサルタントなんていらない」

内山悟志著/翔泳社。
著者はITアナリストというIT診断の他、ITコンサルタントの診断もやっているITR社の代表の方です。ま、内容は題名のとおりです。1,2年目の新人じゃないかぎり、この程度の内容を抑えてないようなレベルじゃ今時どこも雇ってくれません。というわけで若手のITコンサルタントの方、このレベルが最低限だと思って読まれると良いのではないでしょうか。 ★★★☆☆

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June 21, 2004

「和田式・脳のアップデート術」

和田秀樹著/PHP研究所
だから何だ(怒)。。もう少し医学的な見地から、脳の機能について書いてあるかと思ったが。。期待外れ。★☆☆☆☆。

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